さんぜ通信

合掌の郷・倫勝寺のブログです。行事の案内やお寺の折々の風光をつづっていきます。 

春季ペット合同法要が行われました

2010-03-29 11:34:38 | 倫勝寺の行事報告

3月27日(土) 、合掌の郷・ペットメモリアルガーデンで春のペット合同法要が行われ、150人余の方々にお参りをいただきました。

当日は少し肌寒い一日でしたが、天候は良く、きもちのよい青空のもとでの法要となりました。

今回は、法要後のお話を掲載させていただきます。

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私の父は平成18年8月に亡くなりましたが、その父は昭和63年秋、50代半ば過ぎたころから体調を崩し、幾度も大きな手術をしました。
父が最初に大きな手術をしたのは、平成元年の正月のことでした。
胃がんのため、胃の全摘出など10時間にも及ぶ手術を経験しました。
少し元気になって退院した後「手術の時に、不思議な光景を見たんだ」と、こんな話をしてくれました。

全身麻酔で眠ってしまったはずなのに、気がつくといつのまにか手術室の天井近くの場所にふわふわ浮いているんだ。
下には手術台の上で横になっている自分がいて、周りにはお医者さんたちが忙しく立ち働いている様子が見える。
幽体離脱とか噂には聞いていたが、本当にこんな風に見えるんだ・・・ああ、俺は死ぬんだな、とあのとき思ったよ。

ぼんやり自分の手術のようすを見ていたら、だんだん景色がぼやけてきていつの間にか暗がりの中に自分の横たわっている姿だけが明るく浮いて見えるようになった。
その暗がりから、なにやら話声が聞こえる。人間の声のような、動物の鳴き声のような・・
いったいなんだろうと思っていると、少しずつ明るくなって周りの様子が見えてきた。何が周りにいたと思う?

そこには自分が飼っていた犬や、猫や鯉、鵞鳥、いろんな生き物たちがたくさん集まって心配そうな顔で話をしていたんだよ。
「生きているとき、あれだけお世話になった方丈さんだから、今度は私たちが助けてあげなくちゃいけない!」
「なんとか手術が成功して生きられるよう、お祈りしてあげよう」とか、「方丈さん、頑張って!」とかね。

動物たちが何を話しているか解るなんて、夢でもなければあり得ない話だけれど、
可愛がっていたシェパードの「ラブ」や鵞鳥の子、猫の「さんこ」とかが心配そうに見上げているのを見たときに、びっくりすると同時に、なんだかうれしくなってね。
そんなあの子たちの様子を見ているうちに、スーッと空に舞い上がるような感覚になって、気が遠くなってしまった。
そして気がつくと集中治療室にいた、というわけさ・・・

父は早くに母親を亡くし、また父親も不在がちの仕事であったため祖母に引き取られ育てられました。
寂しさを紛らわすためでしょうか、子供の頃はたくさんの動物を飼っていたそうで、犬や猫、小鳥はもちろん、金魚や鯉、にわとりや鵞鳥などもいたようです。
多くの生き物たちに囲まれて過ごした少年から青年時代はとても楽しい時期でもあったのでしょう、かわいらしい動物たちの写真が、父のアルバムに貼ってありました。

手術中の自分の周りで可愛がっていた動物たちが励ましてくれたり、生きる力をわけてくれたりしたということが現実かどうかはともかく、
そんな夢のような光景を見たことで父が元気づけられたことは間違いなかったようです。

父はその後、幾度も大手術を繰り返しながら、そのたびに不死鳥のように復活し、74歳、胆嚢の癌で亡くなるまで、
ビーグル犬のモックや鯉、金魚にエビに野鳥や草花、多くの小さな命たちと共に元気で暮らしていました。

本日、皆さんが生活を共にした可愛いお子様方の御供養をさせていただきました。
そのお子様方も、もしかしたら皆さんが向こうに行かなければならなくなったときに、水先案内のために迎えに来てくれるかもしれません。
父の見た不思議な光景のように、見えないところから沢山力を貸してくれるかもしれません。

愛情を注いだ分だけ、必ず真心は帰ってきます。
亡くなった子たちだけでなく、ともに一緒に暮らしている多くの子たちにも、どうかたくさんの愛情を注いであげていただきたいと思います。

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次回の合同供養は、秋彼岸前後に予定されております。

合掌の郷・ペットメモリアルガーデンでは随時見学も受け付けているそうです。
若い女性スタッフが、丁寧に相談にのってくれます。

興味のある方はこちらまで。

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今日のおまけ

うちのさんごちゃんも、美人犬に育ちました。
飼い主に似て、すこーしふっくらしてますが、なかなか美人さんです。

こういうのを世間では「馬鹿親」というのでしょう、私はそう呼ばれてもかまいません。

で、その美人犬が、たまにこんな恰好で寝ていることがあります。
ったく、ねえ・・・・・せっかくの美人が台無しです。

     

それでもかわいいんですけどね。

今日はここまで。

 



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