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鋼の錬金術師 第25巻

2010年04月29日 | マンガ

真理の扉の前に佇む二人のアルの姿が印象的な25巻。
一体アルの身に何が!?


フーとバッカニア大尉の連携の隙によって大総統に一撃を与えることに成功したリン。
前巻で一撃を与えたのはグリードかリンか、はたまた二人の意識が融合したか?なんて憶測をしていましたが、普通にリンでした。
フーが倒されたことで無理矢理に表層にでてしまったって感じでしょうか。
それからフーからランファンへ最後の説教フラグかなとも思っていたのですが時すでに遅し。
もう間に合わないと判断してリンの腕を取ったランファンの強さを見たと同時に賢者の石があるにも関わらず死にゆく者を助けられない無力さを痛感するリンの慟哭を見たシーンでした。
またバッカニア大尉のリンに後を頼みブリッグズの空を想い微笑みながら死んで行く姿が印象的だった。
でも満足してたのかな?と少し疑問。
大尉の満足とは少将がトップに立つ姿を見ることだと思うんですよね。
ここで微笑んだのは残していく者に前向きな気持ちを持たせる為なんじゃないかなと思った。
大尉の死を知った少将が「奴が笑って逝ったのなら我らが泣く訳にいかん」と言います。
少将ならこう言うだろうと分かってて大尉は笑ったんじゃないでしょうか。
大総統に致命傷を与えられたという満足もあったとは思うけれど。
いずれにしろフーとバッカニアという国籍の違うものが共通の敵を倒す為、共通の仲間を救う為に力を合わせて死んでいく美しさと悲しみがあったシーンでした。
そして後を託されたリンがグリードに力を貸して欲しいと願い、化物然とした姿を見せつけるシーンが恐ろしさと共により悲しみを表しているような気がします。


一方、大総統のなりそこないに襲われる大佐と中尉。
人柱“候補”であったマスタングを人柱にするために人体錬成を強要するのですが…。
中尉を人質に取られて首まで斬られたので凄く緊張感があって面白かった。
でも目線に気付いた為に錬成を断った大佐ですが、援軍がなくても断ってたのか見たかった。
まぁ何より自分が死にかけなのに決して屈しない中尉が格好良かったので良いんですけど。
また、ここでの名場面はリンとの戦いから地下に落ちた大総統が来たこと…ではなく、援軍としてきたメイが探し求めた賢者の石を前にして人命を優先したこと。
彼女もリン同様、一族存亡の為にここに来ているわけですが、何が大事なのかを分かっているところが素晴らしいと思う。
ここではKYなんだけどホントに彼女とアルがくっつけばいいなと思う。
それにしても無理だとは思いつつ、リンの下にメイかマルコーがいればと考えても空しいことを考えてしまう。


ホムンクルスの下に集められた人柱たち。
強制的に扉を開かされた大佐は目が見えなくなってしまい、ホーエンハイムはホムンクルスに取り込まれ(閉じ込められの方が正しい?)、アルは意識不明と追い詰められている状況でした。
それにしても身体が修復しないプライドと大総統や「この手は使いたくなかった」という言葉が気になりますね。
体内の賢者の石がもう終わりなのか、約束の時が迫りつつある中でホムンクルスたちの体に異変が起こっているという説明では不十分のように思う。
まぁちゃんとした理由はあるんだろうけど今の時点では分からないな。
それから本拠地に乗り込んで来たメイに気付く描写があるのも気になる。
メイがプライドの相手をエルリック兄弟に任せてホムンクルスを選んだのも伏線ですよね?
プライド以上に強敵であろうホムンクルスを一人で相手すると言ったメイには何か勝算があるのでしょうか。
そして真理の扉の前で自分の体と対面したアル。
今その手を取れば戻れたかもしれないが、戦える体じゃないと鎧の体を望んだアルの気高い魂を誇りに思うと言う容れ物のアルですが、そういうお前もアルじゃないのかって思うんだけど、その意見には大いに賛成したい。
本当に綺麗な奴らだと思う。
元々かもしれないし、過去に許されない罪を犯しているのだけれど、それが魂の在り方を決めた転機かもしれない。
アルが現実世界に戻ることによって5人が揃い、この世が絶望に満ちてしまうかもしれないと呟く体のアル。
そういうことは再び扉を開ける前に言ってやれ、と思うんだけどまぁ置いといて、それでも魂を尊重した体の方にだって、たった一人でずっと待っていたとか褒めてあげたい部分はあるわけで…。


そしてスカーvsキング・ブラッドレイ。
マスタングを父親に送った後は戦いに専念することが出来ると言うブラッドレイは、この時に人間になったのかなと思った。
夫人と出会い結婚してもどこかホムンクルスや父親という縛りがあったと思うけれど、お役御免になった今、足止めとかいう理由なしに戦いを楽しむことが出来るということと、ひょっとしたら怪我が治らないのと合わせて、ここでスカーに倒されたら復活はないんじゃないかなと思います。
だから後のない命のやり取りを楽しむブラッドレイは、ただの人間になったと思います。
しかし進化した男が目の前に!!
今まで破壊しかしてこなかった右腕に加え、こちらも兄が残した創造の錬成陣を左腕に施しているのでした。
創造の錬成陣は予想済み。
ただし、これが国を救うことになるのかは今の時点では分からない。
ブラッドレイを倒すだけで終わりじゃないんだから、国を救う為にどんな力になるのか楽しみですね。


いよいよ最終決戦に突入して緊迫感漂う展開になってきましたね。
目の見えない大佐とそれをフォローするイズミが今の所戦いに参加していないのですが、これを逆転出来るのかとか気になります。


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