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鉄鋼スラグを用いて土壌改善、東北の水田で効果を発揮

2013年11月13日 | 3R・ゴミ・廃棄物
鉄(銑鉄)は、鉄鉱石、石灰石、コークスを1500℃の炉で溶かして作ります。
銑鉄以外の成分が「高炉スラグ」、銑鉄を鋼にする過程で生じるのが「転炉スラグ」です。

これら両方のスラグとも、酸化カルシウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、リン酸、マンガンなどを豊富に含有しています。
従来よりセメント原料やコンクリート骨材、地盤改良材などに用いられてきました。

そしてスラグ、今年は東北で高い評価を受けています。

東日本大震災で津波被害を受けた田んぼ。海水の塩分と海底の泥に含まれる硫化鉄(強酸性)が、稲の生育を阻害してきました。
まずは雨にさらして塩分を流した後、スラグを撒布。
スラグの酸化カルシウムが土壌を中和し、マグネシウムやリンなどの成分が稲作の肥料分となって、稲は順調に育ったそうです。

朝日新聞「相馬での稲刈り」の記事参照

鉄鋼スラグは他にも、汚泥に覆われた湾に投入されたところ、劇的な水質改善の効果が現れたという報告があります(広島県福山内港など)。

調べれば調べるほど、鉄鋼スラグは「再資源化の優等生」。そして日本はその技術で世界の最先端

津波被害を受け耕作放置されている東北の田んぼで、活用が広がることをを願っています。

2 コメント

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へえええー! (Bつま)
2013-11-14 07:50:41
すごい!
勉強になりました。
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Bつまさんへ (Repu)
2013-11-14 22:09:30
廃棄物を有効利用する技術、そしてなにより意欲。
日本の技術力は凄いと思います。
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