うみねこ推理１週目・前半総括

＜＜Ep1～4総括＞＞

★真犯人候補

　Ep1～4の、全ての碑文殺人を実行し得た人物として、秀吉、紗音、機長の三人が候補として残った。

 

★川畑機長犯人説

　ここに至るまでついに機長の川畑が真犯人である可能性を否定できなかった。とはいえ、六軒島には１８人以上の人間は存在しないのだから、戦人視点で戦人が自分を含めて１７人を確認している以上、機長が六軒島に存在する余地は無いように思える。

　だが、“この島には１８人以上の人間は存在しない”という宣言は、“全ゲームの開始時に金蔵はすでに死んでいるから金蔵の分、１人減らす”という形でなされた。つまり、死体の数はカウントせず、生きている人間が最大１７人まで六軒島に存在できるということである。ということは、死体の数はカウントしないのだから、誰かが死んだあとなら、１７人を越えさえしなければ、新たな人物が追加で六軒島に入り込んで存在することができるのではないだろうか。こう考えることにより、川畑機長犯人説が否定できなくなってしまう。

　第一の晩では、まず共犯者の一人が島外に出て、代わりに島外で待機していた川畑機長が島に入り６人殺す。殺してしまえば頭数が減るので、共犯者が島に戻ることができる。こうすれば人数オーバーを起こさない。その後はアリバイなど気にすることなく第二の晩以降を遂行すれば良い。

 

★クローズドサークル

　だがしかし、本考察では、嵐が来たら六軒島には出入りできないものとする。

　常識的には当たり前の事だが、嵐の海を越える方法として、例えば潜水艦が用意されていたり、例えば鎮守の祠まで続く海底トンネルが存在したりする可能性は否定できない。これらの方法は伏線がなければノックスの十戒に違反するが、伏線の有無は悪魔の証明なので完全には否定できない。

　私は、嵐が来た後の六軒島はあくまでクローズドサークルであると捉えたいので、嵐の海を越える方法の伏線を探したりせず、山吹色の真実で一刀両断に否定することにしました。

 

★１７人以外のＸの存在

　六軒島がクローズドサークルだとしても、蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座、朱志香、譲治、戦人、真里亞、夏妃、秀吉、霧江、南條、源次、紗音、嘉音、熊沢、郷田以外の人物が、嵐が来た後の六軒島に存在する可能性はまだ否定できない。今のところ、探偵視点は基本的には真実として扱っているので戦人が１７人確認した事実を信用しているが、誤認していることが示された場合には、戦人が確認した１７人以外のＸを六軒島に存在させる余地が生まれるかもしれない。そのＸが機長の川畑であるかもしれないので、彼が犯人である可能性もまだ残る。

　とはいえ、戦人が誤認していることを示す証拠はまだ出てきていないので、川畑機長犯人説はひとまずお蔵入りとする。

 

★秀吉犯人説

　秀吉は、Ep1では最終的に何者かに殺され、Ep4でも最後に凶器を処分して自殺した人物ではないので、秀吉を真犯人とすると、真犯人ではないのに秀吉を殺める人物を想定しなければならない。

　Ep1で秀吉を殺せたのは朱志香、譲治、真里亞、夏妃、紗音、嘉音。

　Ep4で秀吉を殺してから最後に凶器を処分し自殺したのは真里亞、南條、紗音のいずれか。

　Ep毎に秀吉を殺す人物が異なるとは考えにくいので、真里亞か紗音のいずれかが秀吉殺しの犯人となる。一応この二人はEp2でも秀吉を殺し得る。Ep3は碑文が解かれるので例外。となると、考えられる仮説が、“真里亞か紗音が計画を立てた黒幕で、秀吉が実行犯である真犯人。秀吉が全ての碑文殺人を遂行した後で黒幕が秀吉を殺した”ということになる。

　問題はなんといっても、秀吉には愛する家族をふくめた親族を皆殺しにするような動機が見当たらないということだ。真里亞や紗音の言うことにホイホイ従ったあげく最後に殺されるような人物にも見えない。

 

★紗音犯人説

　紗音はEp3では碑文が解かれる前に殺されているので、紗音を真犯人とするには、イレギュラーの殺人者Ｘを想定しないといけない。一応Ep3の仮説混じりの推理でＸを南條と考えたが、いかがだろうか。

　こちらも問題は動機だ。紗音は譲治にプロポーズされ、それを受けているので、額面通りに受け取れば、譲治と紗音には事件を起こす動機はない。むしろ起こすはずがない。ただ、Ep4の、惨劇の原因として戦人の罪が問いただされる場面では、戦人は紗音に刺されてもしかたないだけのことをしていることが思い出されるが、やはり譲治を含めて皆殺しにする動機とは言えない。

 

★心をないがしろにした推理

　動機まで考慮すると、真犯人がいなくなってしまいました。でも動機なんて真犯人を特定するには一切不要ですよね。つまり、秀吉か紗音のいずれかが、愛しているはずの譲治を含めて大勢を殺害した冷酷な殺人者なのです！

　Ep5からは、この仮定を念頭に置いて推理を進めていきます。