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rei-rei-rei

アート作品紹介

お話 『内緒ね』

2011年09月16日 | 言葉・詩・私小説
私は、風に揺れている葉を見るのが好きです。
揺れる葉が私に語りかけている様に感じるからです。
その感じ方は、自分の心の状態によって違います。
下記は、風に揺れる葉から生まれた作品です。


『内緒ね』


ママ 「どうしたの、さっきからずっと木をみているのね」

子供 「うん、葉っぱがね、風でゆれるたびお話してくれるから」

ママ 「どんなお話をしてくれるの?」

子供 「?・・ママはお話きこえないの?」

ママ 「聞こえないわ。なんてお話してくれるの?」

子供 「んー・・。ごめんねママ、お話できないわ」

ママ 「あら、どうして?」

子供 「だって、葉っぱが‘これは内緒ね’って言ってからお話ししはじめるんだもん」

『ガム』

2011年09月12日 | 写真
駅のホーム。

1.  おじさんは、何回腰を曲げなきゃいけないんだろう。




2.  おばさんは、腰を曲げなくてすむ様になりました。(電動式のヘラ)
   よかった、よかった。




3.  ん?本当によかった??


戦争

2011年09月10日 | 言葉・詩・私小説
ふと、私の頭に浮かんだお話です。



「戦争」


戦争がおこりました。母と戦争に行く息子が会話をしていました。

「母さん、僕はこの戦争に勝つために、相手の国に行って戦ってきます。
そして、その国の人達を皆殺しにしてきます」

母は言いました。

「せめて罪のない人達を殺さないでおくれ」

息子はさらりと言いました。

「母さん、何を言っているんだい。戦争は勝たなきゃ意味がないんだよ。例え幼い子供でも老人でも殺していいんだよ」

母は目に涙を浮かべ、黙って聞いていました。

そして息子は戦争に行き、老若男女関係なく次々と人を殺していきました。ある民家に入った時、一人の中年女性に会いました。彼は一瞬自分の母の事を思い出しましたが、関係ないと思った次の瞬間、殺していました。女性は、手に大事そうに何かを持っていたので、とりあげました。それは、女性によく似た軍服姿の息子の写真でした。彼はバラバラに写真を引きちぎり、倒れた女性の上に投げつけ、その場を去りました。

戦争が終わり、息子は母のいる家に戻ってきました。しかし、母は相手国の人に殺され、血まみれになって倒れていました。息子は母に近寄り、バラバラになって落ちている写真を寄せ集めました。そこには、軍服姿の自分が写っていました。息子は母に抱きつき泣きわめきました。泣きながら、最後に母が目に涙を浮かべ、黙って自分の話を聞いていた時の事を思い出していました。
そして、相手国で自分がしてきた事を思い出しました。

丁度その時、相手国で自分の軍服姿の写真を組み合わせて、殺された母の上で泣きわめいている一人の男がいました。彼も又、相手国でしてきた自分の行動と、一人の中年女性を殺し、手に持っていた写真をバラバラに引きちぎって投げ捨ててきた事を思い出していました。


ぼくは犬

2011年09月07日 | 言葉・詩・私小説

タイトル「ぼくは犬」という詩です。
心の声、伝わるでしょうか。。



ぼくは犬

確か昔 お散歩が大好きだったんだ
(今は好きかどうかわからない ただ、日課だから行くんだ)

確か昔 嬉しい時や悲しい時 とっさにワンワンって言ったんだ
(今はどんな時どんな風にないたらいいかわからない)

確か昔 おしっこをする場所を自分で決めていたんだ
(今はどこにしたらいいか誰かに指示してもらわないと決められない)

でもぼくは犬
忘れてはいない