イルカ関連ニュース
太地町との姉妹都市停止=イルカ漁に抗議で-豪ブルーム市
8月24日11時40分配信 時事通信
【シドニー時事】オーストラリア北西部ブルームの
市議会は24日までに、和歌山県太地町との姉妹都市
関係停止を全会一致で議決した。
同町で隠し撮りされたイルカ漁のドキュメンタリー
映画が米国や豪州で上映され、同市に対して国内外の
保護活動家などからの圧力が高まっていた。
同市は「イルカを殺す限り、姉妹都市関係を続け
られない」としている。同市に対しては、太地町と
の姉妹都市関係に抗議する電子メールが先週には
1日約5000通も殺到。反日的な雰囲気が強まること
への懸念も広がっている
ドキュメンタリー映画「The Cove」って何???
ネットで調べてみると
.....ショック!!!!!
衝撃の告発映画!日本人がイルカを大量に捕獲!
食用として学校給食に!水銀量は16倍!
和歌山県で行われているイルカ大量捕獲についての
ドキュメンタリー映画『The Cove』(原題)の監督で
あるルイ・シホヨスが「この事実をもっと日本人に
知ってもらいたい」とインタビューに答えた。
今年のサンダンス映画祭のドキュメンタリー部門で、
観客賞を受賞した本作は、和歌山県太地町で行われて
いるイルカの追い込み猟に焦点を当て、捕獲された
イルカの一部が水族館に売られ、そこで選ばれな
かったイルカは、その場で殺され肉として売られて
いるという事実を暴く。そしてその肉には大量の水銀
が含まれているだけでなく、偽装してクジラ肉として
売られたり、学校の給食として出回っていたりする
現実を見せ付ける。
初めて太地町を訪れたときの印象について。
「太地町に入って橋を渡ると2つのイルカ像が出迎えて
くれて、道はイルカの絵のタイルで埋め尽くされて
いるんだ。表面的には、実際にそこで行われていること
とは対照的だね。そして町の真ん中の吉野熊野国立公園
に入ると、そこには砦があって、非常に高いフェンスと
有刺鉄線が張り巡らされていた。さらに行くと、入り江
に通じる津波用の避難場所があって、そこのトンネルの
中にはセンサーが置かれ、人が通ったりするとすぐに
センサーが鳴り響き、警官が来る仕組みになっているんだ」
とイルカの捕獲に使用されている入り江が、一般人が
簡単に入れない仕組みであることを教えてくれた。
では、イルカはどうやって捕獲されるのか。
「毎年一定の時期になると、イルカたちは大地町の近くの
海を移住のために通るんだ。恐らく、同じ経路を1000年近く
通っていたと思うな。そこに漁師たちは網を張り、水中に
棒状のものを半分沈めて音を鳴らし、音の壁を作るんだ。
聴覚のいいイルカは、その音に驚き、群れになって泳いで
いるところを、入り江などに強制的に押し込まれる形に
なる」とのことだ。
ルイ監督は、入り江でのイルカ捕獲と、イルカが処分
される映像を撮るために太地町を訪れた。
当然現地の人間は、訪問理由を知らず、怪しげなルイ監督
を追跡していた。「撮影中はずっと、現地の警官が24時間
態勢で僕らを監視していたよ。どこに行くにしてもね。
隣町に行って、別のホテルに宿泊していたときでさえも、
僕らと同じホテルに警官たちが警戒して宿泊していたんだよ。
その監視の目を盗んで撮影するのが、一番キツかったね」
と話してくれた。もちろん撮影は無許可で行われた。
規定値の16倍を超える水銀が含まれるイルカの肉を、
太地町の学校で給食として提供されていたことがあった。
「太地町の町議会議員も驚いていたが、これは非常に重要な
問題さ。学校の子どもはもちろん、妊婦がスーパーなどで
イルカの肉を買って食べてしまったら大変なことになるだろう?
現在は、太地町のコミッショナー3人が決議して、
完全にイルカの肉を太地町の学校に出回らないように
したらしいが、決議したコミッショナーの一人は、
子どもが村八分のような状態になってしまい、町を
出なければならない状況になってしまったらしいね」。
ルイ監督の意見もわかるが、イルカやクジラは知能の高い
動物だから保護し、鶏や牛や豚などの家畜類は殺してもOK
というのは、都合のいい人間のエゴではないのだろうか?
「その点については、僕も同感さ。確かに動物福祉問題で、
僕らのようなOPS(海洋保護協会)の者が、議論で勝つこと
は難しいと思う。オーストラリアでは、カンガルーを殺して
肉にしていたのを見たし、アメリカで家畜が殺されている
のも見たことがある。一方の動物だけを生かし、ほかの
動物を殺すのは、確かに矛盾がある。しかし、僕らが
主張したいのは、このイルカの肉が人体に悪影響を及ぼす
ということさ。もし日本の人たちが、魚を主食としている
哺乳(ほにゅう)類に、大量の水銀が含まれていること
を知ったら、食べないだろう? さらにイルカの肉が
クジラ肉として売られているとしたら、それにも気を
付けるだろう? 最終的には、人に害をもたらす危険性が
あるということを考えなければいけないんだ」と安全性を
第一に考えることを強調していた。
この映画を公開することや、映画のインタビュー記事
を書くことでもたらされる、太地町民への影響についても
考えなければならない。「僕の住んでいる近所で原発が
建てられるとしたら、安全のために反対するのと同じように、
もっと大きな視点でこの問題を見つめなければいけない
だろうね。確かに、記事や映画が原因となって世間に知られ、
町民や家族の仕事に影響を及ぼすかもしれない。だが、
水銀の入った肉を食べてしまう可能性が日本全国民にある
ことを忘れてはいけないよ。最終的に何が大事かをしっかり
と選択しなくてはいけないんだ」とコメントした。
最近、東京国際映画祭の関係者がこの映画を観たらしい。
日本で上映されるかどうかはわからないが、ルイ監督は、
日本人に吹き替えをやってもらい、できるだけ多くの
日本人に観てほしいと願っている。
(取材・文:細木信宏 / Nobuhiro Hosoki)