淡いような、深いような水色に、一輪の彼岸花が美しい表紙です。
この小説にピッタリと合った、良い表紙だと、今は納得です!
最近この人ばかり・・・。
あさのあつこさんの『透明な旅路と』を読みました。
『バッテリー』シリーズとは打って変わって、ミステリーです。
正確にはモダン・ミステリーらしいけれどね。
よく分かんねー。
あさのあつこさんって、現実主義なのかなと思っていたけれど、
霊界とかの話も強いのですね。
まぁ、児童文学とかで、よくあるかんじだけども。
「死んじゃった主人公が天国の門番に試練を受けさせられる」みたいなやつね。
この本は、大人向けに書かれていますので、そんなに安直ではありません。
それに、そんなに明るい話でもありませんね。
親が無意識のうちに子供に植え付けるトラウマが印象的でした。
それが元で、主人公は自分の子供も妻も愛せません。
悪循環はどんどん、その軌跡を大きくしていきます。
兄が幼少の頃に、山に引かれて行方不明になってしまった主人公。
母親は、自分の事を、わざとなのか何なのか、兄の名前で呼びます。
仕舞いには、自分が生きている事に罪悪感を持つようになってしまい、
自分は本当に弟の方なのか、本当は兄ではなかったか?と
混乱するようになります。
元凶は、そこなのですが、大人になるにつれて事態は複雑化する一方。
暗い暗い闇の中を、這いずり回る主人公の男性。
子育てって、こんなにも恐ろしいものなのですね。
この母親は、本当に罪深いけれど、同情の余地アリなのです。
霊界に片足一方を突っ込んだような内容なので、
そういうのが嫌いな方は、やめといた方がいいかもしれません。
理不尽な死に方をしてり、突然何の前触れもなく死んでしまった人って、
やはり自分がどうして死んだのか理解も納得も出来ないから
その辺をフラフラしているものかもしれません。
それだけで切ないけれど。
一度犯した罪は、今生で清算できるとは限らないし、少なくとも
一生背負って生きていかなければならないと思います。
大小様々ですが、罪を犯さない人なんかいないだろうから、
私も、読んでいる間中、ポツポツと色んな事を思い浮かべました。
少なくとも私は、それを忘れてはいけないなぁ、と思います。
相手が忘れたフリをしてくれていてもね。
辛いけれど、そこには深い信念のようなものを感じた小説でした。
この小説にピッタリと合った、良い表紙だと、今は納得です!
最近この人ばかり・・・。
あさのあつこさんの『透明な旅路と』を読みました。
『バッテリー』シリーズとは打って変わって、ミステリーです。
正確にはモダン・ミステリーらしいけれどね。
よく分かんねー。
あさのあつこさんって、現実主義なのかなと思っていたけれど、
霊界とかの話も強いのですね。
まぁ、児童文学とかで、よくあるかんじだけども。
「死んじゃった主人公が天国の門番に試練を受けさせられる」みたいなやつね。
この本は、大人向けに書かれていますので、そんなに安直ではありません。
それに、そんなに明るい話でもありませんね。
親が無意識のうちに子供に植え付けるトラウマが印象的でした。
それが元で、主人公は自分の子供も妻も愛せません。
悪循環はどんどん、その軌跡を大きくしていきます。
兄が幼少の頃に、山に引かれて行方不明になってしまった主人公。
母親は、自分の事を、わざとなのか何なのか、兄の名前で呼びます。
仕舞いには、自分が生きている事に罪悪感を持つようになってしまい、
自分は本当に弟の方なのか、本当は兄ではなかったか?と
混乱するようになります。
元凶は、そこなのですが、大人になるにつれて事態は複雑化する一方。
暗い暗い闇の中を、這いずり回る主人公の男性。
子育てって、こんなにも恐ろしいものなのですね。
この母親は、本当に罪深いけれど、同情の余地アリなのです。
霊界に片足一方を突っ込んだような内容なので、
そういうのが嫌いな方は、やめといた方がいいかもしれません。
理不尽な死に方をしてり、突然何の前触れもなく死んでしまった人って、
やはり自分がどうして死んだのか理解も納得も出来ないから
その辺をフラフラしているものかもしれません。
それだけで切ないけれど。
一度犯した罪は、今生で清算できるとは限らないし、少なくとも
一生背負って生きていかなければならないと思います。
大小様々ですが、罪を犯さない人なんかいないだろうから、
私も、読んでいる間中、ポツポツと色んな事を思い浮かべました。
少なくとも私は、それを忘れてはいけないなぁ、と思います。
相手が忘れたフリをしてくれていてもね。
辛いけれど、そこには深い信念のようなものを感じた小説でした。