

今回取り上げるWBCは、World BoxingCouncil、 世界
ボクシング評議会の事ではなく、ワールドベースボールクラシック(敢えて
カタカナで)の事です。
既に日本代表は王監督から29人発表され、残り1人は、ニューヨークヤン
キースに所属する松井秀喜選手のための空きでしたが、先日正式に参加辞退
を王監督に伝え了承されたとの事だ。
私の意見としては、WBCなんてものに参加なんてしなくてもよいのではな
いかという疑問が再燃してきたというところです。以下に3つのファクター
を述べてましょう。
1つめとして、そもそもシーズン開幕直前での開催であり、アメリカ主導と
いう事で参加するかしないかを日本の選手会側でそうとう議論されています。
野球という競技に関しては、アメリカに次ぐ歴史を持ち独特の野球観があり、
強豪である日本の不参加はアメリカにとって今大会の開催意義は薄れるもの
として参加を訴えてきた推移があり、次回については開催期間等について同
じテーブルで議論をするという合意を取り付けて今回参加という事になって
います。
2つめとして、WBCのルールを取り上げます。この大会は、前述した通り、
メジャーリーグ機構の主導で開催が決定したこともあり、大会のルールもメ
ジャーリーグ側が検討していますが、その内容は投球数に制限を設けたり、
野手の出場イニングに制限を設けるという事も含まれています。開幕前のた
め選手の負担を減らそうという事、多くの選手を出場させようという配慮か
らでしょうが、こんなルールで野球は成り立つのでしょうか。あと2イニン
グで完封という場面や、あと1本で連続安打という時にルールによって選手
交代されては面白味がないし、残る記録という面で水を差す事になってしま
うのではないでしょうか。
3つめとして、メジャーリーグ側が主導で開催し、検討しているにも関わら
ず、結局は非協力になった事です。当初は大会出場に難色を見せていたヤン
キースからも、A・ロドリゲスやジーターらも出場予定だったのです。とこ
ろが最近になって彼らは出場を辞退しました。イチロー選手、井口選手、そ
して大塚選手が出場するのに、今回の松井選手の辞退には特定球団からの圧
力があったのは明らかでしょう。
以上3つ取り上げましたが、こんな大会を見て面白いでしょうか。実際に開
催されて見るべきものはあるかもしれませんが、見た後で、「シーズン開幕前
でいくつかの選手に真剣なプレーが見られなかった。」「こんな変則ルールだ
った。」、そして「あの一流選手が球団圧力で出場していなかった。」などと後に
引くような大会にならないでしょうか。
どうも、野球というのは、国内でも世界でもサッカーに比べて元締めの組織が
ファンの視点になった考えというものに欠けているように改めて感じました。