人間は考える葦なのか

考えてみてよくわからないことは更に考えてみる
-株式会社葦束のいわゆる社長ブログです-

ITもいろいろ

2006年10月19日 | 会社
今週の週刊ダイヤモンドの特集が少々気になった。「仕事図鑑」というタイトルで、いろいろな業界の「実情」を詳らかにする、という内容らしい。その広告によればIT業界は、

 「クール」より「泥臭さ」の労働集約型産業

とのこと。記事を読んでいないのでなんともいえないけれど、このタイトルをみて少し思ったのは「IT」という言葉の使われ方について。

ITベンチャーブーム以降、いろいろなところでITという「くくり」が使われるけど、この言葉でなんでもひと纏めにしてしまうのって少し乱暴すぎないだろうか。

たぶん世間一般が「クール」とイメージしているのは、いわゆる「ヒルズ族」に代表される企画型ベンチャーのこと。うちのような「ソフトウェアハウス」もITには違いないのだけれど、これは昔からある非常に地味な仕事。

それらをひとまとめで「IT」呼ぶことには、現場にいる身としてなんとなく違和感を感じてしまう。

以前所属した会社がシステム開発を請け負ったある「ドットコム企業」の場合、システム関連の製造、メンテナンスはすべて外部委託、彼らはそのシステムを使用して売り上げをあげることに専念していた。開発費用数千万円のシステムから数十倍の売り上げを(当時は)あげていたのだから、この会社に関しては労働集約型には当てはまらない気がする。もちろん自社でシステム開発まで行うドットコム企業もあるから、一概にいえる話ではないけれど(ただ、その会社が「クール」でなかった点では週刊ダイヤモンドに同意)。

ちなみに残念な話ではあるけど、ソフトウェアハウス=労働集約型産業との指摘はまったくその通り。少なくとも現状においては。

もちろん、弊社としてはいつまでもその状況に甘んじているつもりはないし、いつかは知的集約型の業態へ移行していきたいと、いろいろと考えてはいるけれど...

Skypeは使える

2006年10月17日 | 会社
いま取り組んでいるプロジェクト、渋谷の取引先に社員が1名常駐し、自分を含めた2名が三田のオフィスで対応する形で進めている。

まだ初期段階なので、いろいろと打合せの必要も多い。これまではその都度、三田の2名が渋谷まで「打ち合せ」に赴いていたわけだけれど、当社から先方事務所まで片道40分少々、往復だと1時間半近く費やす。

これはあまりに無駄が多いので、ためしにSkypeの音声会議でやってみることにした。写真のマイクはSkype会議用として売られているもので5000円弱。べつにこういう専門機器がなくてもヘッドフォンとマイクさえあれば会議はできるのだけれど、なるべく「普通の会議」に近い状態でできればと思い買ってみた。

昨日、さっそくSkypeによる会議を試してみたのだけれど、結果は大失敗。雑音と音声の途切れがひどくて、まったく使い物にならない。しかたがないのでこの日はテキストチャットによる会議でなんとか乗り切った。参加者全員タッチタイプができるので支障はなかったけれど、やはり文字のやりとりでは「何か」伝えきらないものがある。

これまで自宅や旅行先で個人的にSkypeを何度も利用してきたので、こういう事態は少々想定外。回線だけなら我が社も先方も光。速度的には問題ないはずなのだけれど。

せっかく買ったマイクを無駄にしたくなかったのであれこれいじってみた。どうもマイクをつないだPCを無線LANでネット接続していたのが悪かったみたいだ。ケーブルで直接ネットにつないでみたら、まともに会話ができるようになった。

そういうわけで今日は、このSkypeによる音声会議を行った。音質もクリアで、まったく問題ない。1時間半×2人分の労働時間が浮いたのだから、今日だけでもうマイク費用のモトは取ったことになる。

むかし勤めていた大手金融の子会社には、会議室にこのような会議専用マイク(大手メーカー製で数万円もする)が備え付けられていて、遠隔地との会議は親会社の引いた「専用回線」を経由して会議を行っていた。あのような設備が我々のような小さな会社でもタダ同然で利用できてしまうのだから、技術革新のなんとすばらしいことだろう!

実験的に導入してみたけれど、これは充分「仕事」で使えるレベル。今後新しいクライアントと取引をする際も積極的に導入の提案をしていきたいところだ。(会社によってはセキュリティの観点からNGのところもあるだろうけれど)

そういえばあのライブドアも業務関連の通信は原則Skypeで、と謳っていたと思うのだけれど、いまでも活用しているのだろうか...

秋の情報処理試験

2006年10月16日 | 会社
昨日は情報処理試験を受けてきた。

トライしたのははプロジェクトマネージャ。試験科目ゆえか、同室の受験者はみな疲れた感じのおじさんばかり。あ、自分はそれに属さないと言うつもりはないですよ。でも疲れてはいない。

それにしてもこの試験、いつもそうなのだけれど欠席者が非常に多い。どうみても部屋の半分以上が空席。5100円と決して安くはない受験料なのに。

会社が「半」強制的に受験させるケースが少なからずあるのがその原因なのかもしれない。実際、自分が昔所属した会社がそうであったし。どこか歪んでいる。


資格と仕事は無関係と開き直る人も多いし、それは間違っていないかもしれない。ときどき全然仕事のできない資格マニアがいるのは事実だし。この資格が優れたエンジニアの証明にはならないかもしれないけれど、少なくともそれなりの向上心を持ったエンジニアの証明にはなると思っている。

あと、個人的にこの試験の出題内容自体は決して悪いものではないと思っている。システム業界でやっていく人に求められる「教養」といったところだろうか。即実用的なものばかりではないかもしれないけれどあったほうが良い知識、といったところ。

教養がなくても生きてはいけるけれど、それを持ちえた方が確実に世界は広がる。そういう思いもあって、社員にも受験を毎回強く勧めている次第。うちは強制はしないけれど。

今回は舐めきっていた午前問題で少しつまずいてしまったので、結果はかなり微妙。だめならだめで、また次回も受ける予定。この資格がなくてもマネージャとしての仕事は勤まっているのは言うまでもないけれど。

帰宅難民

2006年10月10日 | 日常
大地震で交通機能が麻痺した場合、首都圏では会社(や学校)から自宅に戻れない人が大量に発生するだろうと言われている。いわゆる帰宅難民というやつ。

実際、神奈川、埼玉、千葉等々。昔であればそれこそ「旅」する距離を毎日往復している人がいる。かく言う自分も昔は平塚から東京まで通っていたことがあるし。

で、この三連休中、あまりに天気がよいので試しに自宅から会社まで歩いてみた。自宅は中野、会社は三田。電車だと自宅玄関からオフィス到着まで40分位。直線距離だと10km少々といったところ。

11:00 中野、自宅発 
とりあえず中野通り~山手通りと南下。風が強いので歩いても体が火照らない。結構快調な滑り出し。

11:40 初台、オペラシティ前通過

12:20 代々木公園着
連休ということで「北海道フェアー」というものをやっていた。ここで軽い昼食。ラム肉の串焼きとビール、激ウマ。20分ほど休憩しながら足をもむ。まだ疲れてはいない。地図だと恵比寿を経由したほうが近そうだけれど、つい先週バスで通ったルートはつまらないので表参道方面に行ってみることにする。

13:30 六本木ヒルズ通過
表参道から外苑前を経由してここにたどり着く。相変わらず休日は人が多いが今日は素通り。麻布十番を経由して会社へ向かう。麻布十番で有名なたいやき屋(らしきもの)があったので、ひとつ買ってみようとするも「50分待ち」とのことであきらめる。

14:15 三田オフィス到着
さすがに足はそこそこ痛くなってきたけれど、思っていたよりも短時間で到着。体力的にもまだ大丈夫。ほぼ3時間、最短ルートを採ればもう少し短縮できたかもしれない。

ということで、自分はなんとか「難民」にはならずにすみそうであったがさすがに疲れた。電車、車。文明の産物は偉大なり、と実感することしきり。江戸時代の徒歩の旅では1日あたり30~40kmくらいは歩いたというから、昔の人もやはり偉大なり。