緊急事態宣言中は、
私の所属する空手道場もZOOMによるオンライン稽古が行われました。
空手までオンラインとは世の中、変わったものです。
変わったと言えば、空手界全体もだいぶ変化しています。
近年は、空手のスポーツ化が進み競技人口も増え、
オリンピック種目にまでなりました。
また、最近の空手師範は昔と違い、穏やかで紳士的な方が増え、
指導も優しく丁寧なものになっています。
これから空手を始めたい方々は安心して道場の門を叩ける時代です。
これはとても素晴らしい事だと思います
私が今の道場に入門したのは昭和62年。
あの頃は道場内にピリピリとした殺気が漂っていました。
当時、先生からお聞きした話では、昭和40~50年頃は、
他の格闘技や他流派の猛者が腕試しに来る事があったそうです。
俗にいう道場破りってヤツです
昭和50年以降は減ったそうですが、
先生や師範代は、いつ道場破りが来ても応戦できるよう
常に臨戦態勢で稽古をしており、凄まじい気迫で指導をしていました。
そのため私が入門した当時は道場内の空気が張り詰めていて怖かったです。
つま先から頭のてっぺんまで意識をして実戦を想定して稽古せよ!
道場に入ったら一切気を抜くな!
水は飲むな気合で耐えろ! ←この辺がまさに昭和
熱があろうが骨が折れていようが皆、稽古に来ていました。
(これはもう病気です)
この頃は他流派や他の武道も同じような感じだったと思います。
大学空手なんか命がけでしたよね・・・
これが私の経験してきた昭和の稽古風景です。
おそらく今の道場の雰囲気を怖いと感じる門下生はいないでしょう。
話を聞くと他の道場もみんな厳しいながらも穏やかな状態だそうです。
はたしてそれが良いのか悪いのか??
名人、達人と称される先生達の教えには
「平和」「調和」「融合」「一体化」
という言葉がよく出てきます(なかなか理解できませんが・・・)。
それを考えると道場の雰囲気は攻撃的でピリピリしているより、
少し優しいくらいが良いのかもしれません。
(優しい=生温い稽古ではありません)
以上、オジサンの昔話にお付き合い下さり、ありがとうございました。
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