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ひょっこり猫が我が道を行く!

カオスなオリジナル小説が増殖中。
雪ウサギが活躍しつつある、ファンタジー色は濃い目。亀スピードで更新中です。

ホストペンギンモモチ

2010年03月18日 15時55分19秒 | 日記
○登場人物:ブログ管理人ラクト
○白い猫:リオ
○魔族:ルビリアナ・レット・クロウ
○ブログペットで、新人ホスト:モモチ


【 ホストペンギンモモチ 】

ひょっこり猫島にある、豪華絢爛なホスト亭 “銀氷の庭園” では、白呪記メンバーの男キャラが忙しそうに動き回っていた。それは新人モモチも例外ではなく・・・

「モモチ、ルビリアナ様を一番テーブルにお連れしてあげて~~」
「ビギャーーッ♪」

ホストデビュー入りしたばかりの、ブログペンギン・モモチ。
彼は言葉を喋るのはまだ出来ないが、周りに雪ウサギ達や白い猫、獣のガウラ、魔族達がわんさか居るので、苦になった事が無いと言う。モモチの始めの目標は自分の客を持つ事だったので、彼の“おもてなし”が始まった。

「ピギャーーーーッ(ルビリアナお嬢さま、銀氷の庭園へようこそお越し下さいました。ぼく、いえ・・・わたくしめが奥のテーブルへお連れいたします。お手をどうぞ)」
「ん? あら、モモチじゃない。私をエスコートしてくれるの? どうもアリガト」

ペンギン特有の平たいヒレを、女性に向けるモモチ。
やわらかい香水の匂いが鼻に触れた時、白魚のような手がヒレを掴んでいた。

「可愛いペンギンホストさん。さあ、行きましょう♪」
「ピギャーーッ!!」

キュッキュッと、高価な石の上を二人して歩く。
複数のテーブルを抜けると、一番奥にあるテーブルへと送り出した。
一番テーブルに着き、彼女をふかふかのソファに座らせると、にこりとほほ笑まれる。

「ペンギンホストさん、ドンペリお願い出来る? あ、それと今日の私のお相手はあなたにお願いしようかしら?」

ピギャーーーーッ!! と、嬉しそうに声を出す新人モモチ。
お尻をキュッキュッと上げながら、オーナーの雪ウサギラクトに注文をお願いしに行った。注文を受けた、オーナー兼・厨房担当でもあるラクトがドンペリを持って挨拶をする。

「ルビリアナちゃん、ようこそお越し下さいました。これからも新人のモモチをご贔屓にお願いします」
「ええ、良いわよ。私がモモチを立派なホストに仕立て上げるわ。ゆくゆくは皇帝ペンギンまで登りつめるわよ♪」

ラクトがドンペリをグラスに注ぎ、ペンギンモモチは彼女の隣に居座った。ヒレを優しく撫で回され、モモチは夢見心地だ。

「今日は開店祝いでもあるからね。いっぱい楽しむとするわ」
「そうしてくれると助かるよ。ルビリアナちゃんは上客だしね~~♪ みんなの励みにもなるよ~~」

モモチの体全体を撫でるルビリアナ。
彼女の体からふわりと香る匂いと、優しい眼差しに、モモチの口ばしからヨダレが流れ出た。

「ちょ、モモチぃ~~!! ルビリアナちゃんの上質なドレスを何汚してんだよぉっ! ちょ、誰かぁ~~」
「どうしたの、ラクト」
「モモチが涎を流して、ルビリアナちゃんのドレスを汚したのっ。モモチだけじゃ不安だし、ここで一緒にヘルプしてくんない??」
「う~~ん、私はホストじゃないんだけど。。まぁ、ラクトの頼みだしいっか♪」

清潔なお手ふきでルビリアナのドレスを拭いてから、ラクトはその場を後にした。
一番テーブルには猫とペンギン、魔族のルビリアナが残される。
しばらくは女の子同士のお喋りが続き、猫のリオが異変に気が付いた。

「それでねっ・・・ん? どうしたの、モモチ」

もじもじして、モモチはリオに耳打ちした。

「えっ?? にゃ、ニャント! お・・・大人の階段を上りたいって・・・えぇ~~~!!」

リオの言葉に部屋中がシン・・・と静まり、その次の瞬間、ルビリアナの紫色の瞳が鋭くなった。くねくね、もじもじした新人モモチとKYガウラ以外は、恐々としてリオ達を垣間見る。

「ねっ、リオちゃん、オーナーのラクトをここに呼んでちょうだい」
「う・・・うん。(ヒ――ッ、ゴメンよ、ラクトォォォッ!!)」

リオによって再度呼び出しを受けたラクト。
銀氷の庭園の地下にある、粗末な部屋へとモモチ共々連れられ、ルビリアナから長時間お説教を受けていた。

「お触りしても良いのは客側からよ。お持ち帰りは客とホスト、どちらからの承諾が無いとダメ。
“大人の階段”を昇るのは、モモチがカリスマホストになってからよ! 良いオトコならぬ、イイペンギンになって私を惚れさせなさい」
「ピギャ――――ッ!!!!(カリスマ――――ッ!!!!)」
「ラクトもちゃんと教育しなさいよ。ホストが恥をかくと、“銀氷の庭園”という名前に泥を付けると思いなさい!」
「ヒ――――ッ、分かりましたぁ!!」

****
今日もひょっこり猫島は元気いっぱい。
モモチとラクトの雄叫びが、島中に鳴り響いた。

(※後書き※)
この話が続くかどうか、自信なんて全然ありませんから続編の期待はしないでくださいね☆


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