goo blog サービス終了のお知らせ 

オコジョ、チャート・レビュー

洋楽チャートの感想や予想を長々と述べます。速報性はありません。

チャート・レビュー UKチャート 2022年6月16日付

2022-06-13 | チャート・レビュー (UK)

 

ハンター・ヘイズって今活動してるの?

と思って調べてみたら、2019年にスタジオ・アルバムがリリースされていた。

メジャー・デビュー時の勢いはすごかったけど、

結局前線にいられた期間はそんなに長くなく、メインストリームから外れるのが早かったタイプ。

でも、2枚もアルバムを大ヒットさせたんだから、十分すごいと思う。🥁

 


 

(集計期間:6月3日~6月9日)

  title artist
1 As It Was Harry Styles
2 Running Up That Hill Kate Bush
3 Go Cat Burns
4 About Damn Time Lizzo
5 Space Man Sam Ryder
6 IFTK Tion Wayne, La Roux
7 Late Night Talking Harry Styles
8 First Class Jack Harlow
9 Green Green Grass George Ezra
10 2step Ed Sheeran, Lil Baby

 

(コメント)

> 2週前にハリー・スタイルズの『ハリーズ・ハウス』がアルバム・チャート初登場1位を記録した際は、このシングル・チャートにもしっかり影響が出ました。"As It Was" が1位、"Late Night Talking"(今週7位)が2位、"Music For A Sushi Restaurant"(今週12位)が3位と見事にTop3を独占。そしてそれらは今週も余裕でチャート上位にいます。大物中の大物ならではですが、やはり余波もすごいですね。『ハリーズ・ハウス』は今週、アルバム・チャートで2回目の1位を記録しました。

 

> はっきり言って、自分は昔(20世紀?)の曲にまったく詳しくありません。クイーンとマイケル・ジャクソンとビリー・ジョエルくらいです、分かるのは。なので、2020年にヒットしたフリートウッド・マックの "Dreams" も、今週2位のケイト・ブッシュ "Running Up That Hill" (「神秘の丘」、という邦題らしい)も、馴染みゼロです。何かのシリーズ系人気映画か、人気ドラマの中で使われたことが今回のヒットのきっかけだそうですが、ストリーミングの時代は何が流行になるか分からないから面白いですね。

 

> サム・ライダーがTop5に復活!!ユーロビジョン効果で一気に同チャートを2位まで上がったものの、効果の薄まりで翌週は6位に急落し、翌々週(先週)は11位とまさかのTop10落ち。ユーロビジョンの効果ってそんな一時的なの!?とがっかりしていましたが、"Space Man" の良さが再認識され今週再び5位まで上がってきてくれてよかったです。

 

> Top10をジャンルで区切って見てみると、ポップが6、ロックが1、ラップが3となり、EDMがないことに気づきます。常に1曲はTop10でヒットしているようなイメージがあったので、EDMゼロはちょっと珍しいかもしれません。また、ハリー・スタイルズの影響もありポップ勢が今は強いよう。9位に入ったジョージ・エズラさんの "Green Green Grass" を聴いてみましたが、なんともエネルギーに満ち溢れた曲で、こういうのをパワー・ポップっていうのかな?と思いました。ジョージ・エズラさん、声はアメリカのカントリー・シンガー似ですが、ブリティッシュ・ポップの超重要人物です。🍃

 

> エド・シーランは『=』(2021) から "Bad Habits"、"Shivers" と2大ヒットが出たものの、それに続く「3曲目」候補がどれもいまいちなチャート・アクションで、どれも「3曲目」ではないかな~...と勝手に色々考えていましたが、最近リリースされたこの "2step" がそれになりそうです。"2step" はまだ聴いていないので知ったかぶりできませんが、とりあえず全英チャートTop10入りは意外でした。

 

  title artist
11 Peru Fireboy DML, Ed Sheeran
12 Music For A Sushi Restaurant Harry Styles
13 Afraid To Feel LF System
14 Crazy What Love Can Do David Guetta, Becky Hill, Ella Henderson
15 Where Did You Go Jax Jones, MNEK
16 Wait For U Future, Drake, Tems
17 21 Reasons Nathan Dawe, Ella Henderson
18 Cooped Up Post Malone, Roddy Ricch
19 I Like You ( A Happier Song ) Post Malone, Doja Cat
20 Potion Calvin Harris, Dua Lipa, Young Thug

 

(コメント)

> "Peru" がついにTop10落ち!連続Top10チャートイン記録を調べてみると、なんと22週連続で、今年1発目のUKチャートから連続で22週でした。変動の激しいUKチャートにおいて、こんなにも長く上位をキープできるのはすごいことで、大スターのエド・シーランが参加していたというのもありますが、リード・アーティストのファイアボーイDMLにとってこれは大きな快挙です。早い話ですが、今年のUK年間チャートの立派な1位候補ですね。

 

> 最初はちょっとゆったりしたペースだったのが、途中でスイッチが切り替わったかのように一気にペースが上がって、曲はEDMらしい音楽に変貌。二人組EDMアーティストの LF System については調べていないのでそれくらいしか情報がありませんが、この "Afraid To Feel" はチャートを急上昇してきた曲で、次週以降Top10入りする可能性大です。アメリカでもヒットするのかな...?

 

> 先ほど今週はTop10にEDMソングがないと書きましたが、#11~#20の部分では5曲も見つかりました。デヴィッド・ゲッタやカルヴィン・ハリスといったスターもいれば、ここ数年で名前を上げてきた Nathan Dawe という若手もいます。彼は2020年に "Lighter feat. KSI" という曲が大ヒットしてましたね(忘れちゃったけど...)。全英チャート最高3位でした。

 

> そして今週の注目アーティストはポスト・マローン!セカンド・アルバム『ビアボングス&ベントレーズ』(2018) からは3曲、サード・アルバム『ハリウッズ・ブリーディング』(2019) からは4曲が全英Top10入りしたのに、それらに続く今作『トゥエルブ・キャロット・トゥースエイク』からは1曲もTop10入りヒットが出ませんでした。そのうえ、アルバム・チャートでも1位を逃しています(前作・前々作はともに1位)。イギリスは主戦場ではないとはいえ、分かりやすいチャート上の記録の落ち込みには「もう!?」と驚かされます。ポスマロが活躍してたのなんて、つい最近のことなのに、と。ちなみに "Cooped Up" は「おりに入れられる」という意味のようです。

 

> ちょっと印象は薄かったのですが、カルヴィン・ハリス & デュア・リパの "One Kiss" (2018) はアメリカでもウケていたので確かに聴いていました。その二人にヤング・サグが加わった面子での新曲 "Potion" がリリースされてますね。話は少しそれますが、新しくポップ・シンガーが売れると、そのシンガーは必ず1名以上のEDMアーティストにフィーチャーされる(曲でゲスト招待される)流れがありました。デュア・リパはその典型例で、EDMアーティスト側は話題のポップ・シンガーとコラボすることで、曲が注目を集めるからです。言い方は悪いですが、ヒット曲を生むために新人が利用される感じですね。しかし、2020~2021年は新しく売れたポップ・シンガーの数が少なく、そのためそのような流れがあまり見られませんでした(正確にはテイト・マクレーがEDMコラボを受けていましたが)。このような「新人起用」の潮流はやや負の感情を持って見てきましたが、EDMが盛り上がる一つの大きな要因なのかもしれません。最近は明るい曲が苦手になってしまいましたが、変な曲とか、特徴がすごい曲とかはひそかに求めているので、EDMシーンにそれを期待しています。...具体例?サーフ・メサの "ily (I Love You Baby) feat. エミリー" みたいな...。

 



最新の画像もっと見る