ゴキブリ

わが家にゴキブリが進入するとしたら、ドアのポスト。
新聞を入れる穴から進入することができてしまうのだ。

姉とカラオケ行こうと思ってドアの前に立つと、カサカサ音がする。
ああ、これはゴキブリだなと思って姉に知らせた。

ポストの中には新聞が入っていて、そこらへんから音がする。
もしかしたら新聞とかポストの間に挟まれたゴキブリが暴れているのかもしれない！


私はそう信じて疑わなかった。
姉が「リスじゃね？ｗｗｗ」とふざけたことを言っている間もゴキブリ説をとなえ続けた。

姉がこのままじゃどうにもならいと、勇気をもってドアをあけた。
途端に音は止まり、いつ飛び出してくるかわからない「G」に私たちは怯えた。
「急いで走ってこい！」姉の叫び声が聞こえる。
だが足がすくんで前に進めない。なんと愚かな人間だろうか。



姉がしょうがないからまた家に入ってきた。
「これって風の音なんじゃない？」と言い出した。
で、またドアを出て、外で待っていた。
私も勇気を振り絞って走って家から飛び出した。

またドアをしめると「カサカサカサ……」と音がする。
姉が近寄ってみるとそれは……


「新聞だよ！　新聞が風になびいてる！」


新聞かい。
あれだけ怯えたのに新聞がこすれる音かい。
心臓に悪いぜ。


「○○（私）の想像力には脱帽したよ」と言われてしまった。
いや、だって、あの状況なら誰だって（ｒｙ

その後もGの恐怖に怯えた。
ゴキブリは完全な被害者だな。すまない。