クリスマスプレゼント

土曜日にクリスマスプレゼントをもらった。
父に直接渡してもらったんだけどね。

バッグをもらった。
黄色いやつ。何気にセンスいいんですけど。


なんかすっげぇはしゃいでた。
きっと、クリスマスまで渡すのを我慢できなかったんだろうな。

で、姉Ｂに「クリスマスプレゼント何がいい？」と聞いたらしい。
姉Ｂは「どうしてあんなにはしゃいでるの？　というかうちにクリスマスプレゼントなんてあったっけ？」と言っていた。

冷静。

うちは数年前、極貧でクリスマスどころじゃなかったからね。
それでも無理して父からプレゼントをもらった。
私はそれで食費がなくなったとか思って、正直いらなかった。

もらいたくなかった。

それは私が小学生のときのことだったな。

綺麗に包装されたプレゼントをもらう手が震えていたと思う。


あのときのことは思い出したくない。
今でも怖いから。


父は、そんな極貧生活の中でも、私たちを困らせないようにしていた。
だから「外食でもしようか」とか言ったりしていた。
それが逆に、怖かった。

そんなのいいから、ちゃんと払わないといけないものがあるでしょう。
私はそう思った。

母はまったく逆だった。
涙目でお金がないって訴えてきて、ケータイが止まったとか、家賃払えなくて出ていかないといけないかもしれないとか、学費が払えないとか……。

あのとき私はまだ小学生だったけど、姉はもう高校生だったよな。
お洒落しないのに、できなかっただろうね。
バイトはわりと遅く始めたからなぁ。


まぁ、そんなことをクリスマス間近に話すことはないな。
あと10分くらいで、イヴになる……。


何か、この熱気に今年は呑まれないなぁ。
毎年浮かれた気分だったのになぁ。