ぷかり・・・ぷかり

仮想空間のego psychology

たまごたまご

2006-10-15 | 絵のない絵本

たまごがひとつ やくたたず
たまごがふたつ まあいいや
たまごがみっつ すてきだな
たまごがよっつ しあわせよ
たまごがいつつ ケーキ焼こ
たまごがむっつ ひとよぼう
たまごがななつ おいわいだ
たまごがやっつ おまつりさ
たまごがここのつケンカになって
ぜんぶガシャン!と割れちゃった

こねこちゃん

2006-10-14 | 絵のない絵本

銀色の絹の毛並み仔猫のレティッシア
じぶんのなまえが気にいらぬ
気高いそぶりもじつのところ
名をよばれるのが不快不愉快
それでツンケンしてるなんて
だあれもひとりも気づいちゃくれぬ

たからもの

2006-10-13 | 絵のない絵本

エメラルド色のガラス玉
サファイヤ色のガラス玉
アメジスト色のガラス玉
どれもすてきなわたしの宝
だれにもみせてあげないの
だからちっとも楽しくない

魔物の手

2006-10-12 | 絵のない絵本

少しだけ ねえ 少しだけ
見せておくれよ人間の手
どんなに ねえ どんなに
どんなにかすべすべなの
かわいこちゃん かわいこちゃん
見せてくれたら僕の手と
ちょっとの間さ ちょっとの間ね
とりかえっこしてあげる

ゴブリンのえさ

2006-10-11 | 絵のない絵本

わるい子どこだ わるい子ここだ
いうこときかないカンシャクもち
いつでもへんじはヤダヤダイヤダ

わるいおとなだ わるいおとなめ
めいれいばかりでカンシャクもち
ふたことめもなく子をメッタうち

どちらがゴブリンの大好物かといいますと
もちろん満腹になる大きい方にきまってる

ゆうやけ太郎

2006-10-10 | 絵のない絵本

山でひろわれてな、
じさまに育てられたんだと。
土みて川みて空みて鹿みて猿みてな、
じさまとふたりまいにち笑って暮らしたんだと。
そんでも山が燃える時だけは怒ったみたい顔してな、
でっかい柿の木につかまって黙ってひとりで泣いたんだと。

おうじさまとおひめさま

2006-10-09 | 絵のない絵本

おひめさま
みめうるわしきおひめさま
どうかわたしとけっこんしてくださいな
そしたらいっしょうだれよりしあわせにしてさしあげる
おうじさま
みにくいへびのおうじさま
ようございますがひとつだけおねがいが
それならいっしょうわたくしにふれずにいてくださいな

蛇の王子 静かにうつむいて 涙を一粒
美しい姫 笑いをかみころし 涙を一粒

そのとたん王子様は人間に お姫様は大蛇に変わり果て
王子様はお姫様をなだめなだめて城へ連れ帰り
その躰に触れぬよう一生大事に世話したそうだ

泉のほとりで

2006-10-08 | 絵のない絵本

杏色の髪の女神うたをうたう
ララリロリラ ララリロリラ ララリロリラ
菫色の瞳の女神よこぶえふく
トゥトゥルットゥー  トゥトゥルットゥー
桜色の頬の女神たてごとひく
ロロロロロン ロロロロロン ロロロロロン

夜ごと神々が聞き惚れる泉のほとり
颯爽とあらわれれいでたるはケンタウロス
歌声音色も聴かぬまま走り抜けざま
一番にくづきのよい女神をかっさらってった

陽気なおみせやさん

2006-10-07 | 絵のない絵本

陽気な娘がおりました
まいにち甘~い菓子を焼き
お客を待っておりました

メレンゲパイにタルトタタン
シフォンケーキにパウンドケイク
バタもたっぷりカヌレにクッキー

お客を待っているうちに
焼き菓子あさって豚になり
娘は肉屋になったとさ

めうしのリリイ

2006-10-06 | 絵のない絵本

たぶらかし屋の牝牛のリリイ
ある大風の晩に蜜の香水塗りつけて
シャナリシャナリお出かけと洒落こんだはいいけれど

やって来たのは極悪人ジギイ
あっという間に刺青の太腕に攫われ
ジャスリジャスリ皮の裏から骨の髄までしゃぶられた