石のおはなし

太古から人々を魅了してきた地球からの贈り物パワーストーン☆
不思議な石の世界をすこし覗いてみましょう…

第21回 天の石 ~Lapis Lazuli☆*ラピス・ラズリ3

2009年11月14日 | ラピス・ラズリ


七宝とされる「金、銀、珊瑚、瑠璃、破瑠、瑪瑙、真珠」

ラピス・ラズリの和名は、本当は「青金石」なのですが、
「瑠璃」という呼び名の方が親しまれ、
日本でも昔から愛されてきました。

その「瑠璃」という名の語源は
サンスクリット語からだといわれています。

それもそのはず、『阿弥陀経』や『般若経』など、
多くの経典に浄土を彩る七宝の一つとして瑠璃が出てくるのです。


ラピスの中に光る金のパイライトが、
空に浮かぶ星を想わせることから
仏教でも、「宇宙の象徴」として瑠璃光と呼んだのだとか。

『薬師経』では
西方に位置する阿弥陀如来に対して、
東方に位置する薬師瑠璃光如来が存在するとし、

東方世界は常に瑠璃色に輝いていて、
宮殿は「七宝」で飾られていると説かれています。


瑠璃色に輝く浄土は、つまりは悟り、彼岸の世界。

ラピスには、自分の本質や
生まれてきた意味を知る助けをする力もあるとされているのです。


持つ人の魂の成長を促し、
時には厳しい愛で導くというラピス

持つ人のカルマを表面化させ、昇華することで
魂の本質的な成長をし、悟りへと導いていくのでは。


古代文明の時代から、高い精神性を持つ人々に
共通して「普遍の石」として愛されてきたラピスには
奥深いメッセージがあるのかもしれませんね。

あなたの良きパートナーとなれますように


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第2回 天の石 ~Lapis Lazuli☆*ラピス・ラズリ2

2006年09月21日 | ラピス・ラズリ

世界最古の都市国家
メソポタミア文明の時代に
ラピス・ラズリは、すでに人々に愛されていました。

この文明の栄えた時代は紀元前4000~3000年
今から5~6千年も前にさかのぼります。

ウルクやウルという都市国家には、
外壁がめぐらされ、
頂上を神殿とするジッグラトと呼ばれる
階段状のピラミッドが建てられています。

ウルの城壁内の墓群からは
ラピス・ラズリやカーネリアン、
金などで作られた装飾品、
当時の人々の様子が描かれた木箱などの
副葬品が発見されています。


この時代に生きたシュメール人は、
夜空の星の規則的な運行を見い出しとされ、
月の運行をもとにした『太陽暦』や
現在でも時間を表す『60進法』を考案。

天体の美しさはシュメール人の心を魅了し
青く美しい石の中にもまた
神聖なる宇宙を見い出したのでしょう。


6千年の時を経て
現在まで続く文明と共に
人々を魅了し続けたラピス・ラズリ。

心を奪われて当然ともいえる
神秘の石なのかもしれません。


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第1回 天の石 ~Lapis Lazuli☆*ラピス・ラズリ

2006年09月01日 | ラピス・ラズリ

「完璧な空の色をしたこの石は稀れで、
 それゆえ指に飾ることができるのは国王のみである」
              11世紀 マルボドゥス

中世ヨーロッパ、フランス北西部の
司教であったマルボデュスは、
当時この宝石を『サッピフィルス』と書き留めています。

語源はサンスクリット語の「シャニプリヤ」に由来。
シャニ(土星)と プリヤ(お気に入り)の合成語なのだとか。 


また、効力については、
・聖なる石、宝石の中の宝石である。
・平和を回復する。
・嫉妬心を抑え、いかなる恐れにも動揺しない。
等など、たくさんの効果を感じ、記していたようです。

ところで、これらが記されている
マルボドゥスの『宝石について』という書物は
皇帝だけに読まれるはずの、
神秘を守る秘密の秘密のお話だったのです。


そして、この石を砕き顔料としたものが
ウルトラマリン(群青色)。

西洋の寺院の壁画や宗教画などでは
神聖な特別の色とされ珍重されました。

この色を使って良いのは
イエスキリスト、聖母マリアと、大天使の衣服のみ
と、厳しく定められていました。

宇宙を閉じ込めたかのような紺碧の青は、
それほどに貴重で、聖なる色とされたのです。


ちなみに、イギリスでは9月の誕生石に
星座石では、水瓶座の守護石に
「ラピス・ラズリ」が選ばれています。


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