5月1日のメーデーに、署名活動を行ないました！

　5月1日のメーデーに、「全国過労死を考える家族の会」の方々とともに、過労死防止基本法制定の実現へ向けた署名活動を行いました。午前10時から原宿駅神宮橋周辺にて過労死問題を訴え、一時間に渡り600人以上の署名を集めました。

　過労死防止基本法とは、主に以下3つのことを求めています。
１、過労死はあってはならないことを、国が宣伝すること
２、過労死を無くすための、国・自治体・事業所の責務を明確にすること
３、国は、過労死に関する調査・研究を行うとともに、総合的な対策を行うこと
（“ストップ！過労死実行委員会”　http://www.stopkaroshi.net/index.html）

　「働き過ぎによる死　karoshi」を引き起こす長時間労働などの過重労働は、なぜ起こるのでしょうか？その背景には、日本が国際的にも異例ともよべる、非常に脆弱な労働時間規制をとっていることが挙げられます。そうしたなかでは、個別企業に目を向けても、厳しい企業間競争とグローバル経済において、自社だけが労働条件を改善するのは難しい面があります。そこで、「過労死防止基本法」を定め、国が総合的な対策を行っていく必要があるのです。

　働き過ぎにより亡くなられた方は、労災認定をされたものだけでも、毎年300人にものぼります。しかし、こうして認定されるものは氷山の一角であるといえます。過労死に至らなくとも社会的に正常な働き方が崩れている今日、根本的な解決への取り組みが求められています。

　私自身メーデーや署名活動に参加したのは今回が初めてで、人権を主張し呼びかける大切さを改めて学びました。考えていたよりも敷居の高いものではなく、署名にご協力してくださる方と対面ができ、励まされるものでした。お会いした方の中で印象的だったのは、あるおじいちゃんおばあちゃん夫妻です。心筋梗塞で倒れ18年間労災認定のために闘った当事者だと知り、労働問題の長い歴史を感じました。過労により命の危険に達してから事後的に個人で闘うことで、初めて自分の権利を主張できるという現実は、今も昔も変わっていないのだと思いました。また、過労死防止基本法に関心を寄せる若い人に会うこともできましたが、その数は少なく、同世代としても認識の輪を広げ、過労死の問題が若者の間にも広がっている深刻さをともに考えていきたいと思いました。

　過労死や貧困の問題は、個人の問題ではなく社会の問題です。法律が制定されることによって、問題が生じてからの事後対応ではなく、国が責任をもって予防・対策を取るよう求めることができるようになります。

　この5月1日はメーデー（労働者の日）ともあって、労働者の人権、国民の人権を守るためにたくさんの人が呼びかけをしていました。初参加であった私は、今までは字面だった“メーデー”を、実感をもって認識することとなりました。
　日本では、若者の間にはもはや労働組合やメーデーに対する存在認識が消えかけていると感じます。一方世界では、人権運動や祭式などが大々的に広い世代にわたって行われています。地道な市民運動・社会運動が社会を変えていく一面を考えれば、日本においても、一人の命・訴えに耳を傾け、現在の社会不安や矛盾などを引き起こす社会問題に取り組んでいかなければならないと感じました。

（大学4年生、ボランティア参加2ヶ月目）

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なお、ＮＰＯ法人ＰＯＳＳＥ（ポッセ）では、調査活動や労働相談、セミナーの企画・運営など、キャンペーンを共に推進していくボランティアスタッフを募集しています。自分の興 味に合わせて能力を発揮できます。また、東日本大震災における被災地支援・復興支援ボランティアも募集致します。今回の震災復興に関心を持ち、取り組んで くださる方のご応募をお待ちしています。少しでも興味のある方は、下記の連絡先までご一報下さい。
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