たわいない話しだが、ウェス.アンダーソン監督らしい造形と色彩の規律美は良質のアートの域に達しワンカットたりとも飽きさせない。人間は日本語で犬は英語という“線引き”も効果的で、アタリ少年(コーユー・ランキン)のつたない日本語を始め声優(スカーレット・ヨハンソンの艶めかしいこと!)の個性が光る。
劇判に至っては日本人のDNAがざわつかないはずがない。
ところで「人間は日本語で犬は英語」というコミュニケーションのギャップ遊びは、「愚かな人間とそれを救うヒーロー」というアメリカ人の異民族に対する隠れた優越意識の表れだ、などと野暮なことは、とりあえずこの場では言いません。
それよりも、アメリカ人は字幕の付いた映画を敬遠すると聞いたことがありますが、はたして本国版には英語の字幕が付いているのでしょうか。一方、日本語吹き替え版では、この“線引き”は無視されているのでしょうか。そんなことが、ちょとだけ気になりました。
(5月28日/TOHOシネマズ)
★★★★
劇判に至っては日本人のDNAがざわつかないはずがない。
ところで「人間は日本語で犬は英語」というコミュニケーションのギャップ遊びは、「愚かな人間とそれを救うヒーロー」というアメリカ人の異民族に対する隠れた優越意識の表れだ、などと野暮なことは、とりあえずこの場では言いません。
それよりも、アメリカ人は字幕の付いた映画を敬遠すると聞いたことがありますが、はたして本国版には英語の字幕が付いているのでしょうか。一方、日本語吹き替え版では、この“線引き”は無視されているのでしょうか。そんなことが、ちょとだけ気になりました。
(5月28日/TOHOシネマズ)
★★★★