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(主に)スポーツコラムのスポログ

仕事中ナンバーウェブを通じ王ジャパンのWBC準決勝進出を
知ったので、お祝いがてらスポーツブログを立ち上げようと…

もう、ジャパンは生まれ変わったのか!?

2006-08-09 23:45:13 | Weblog
オシムジャパンの注目の初戦、トリニダードトバゴ戦は呆気ないほどに
拍子抜けするくらいの、日本の2-0完封勝利で終わった。
ポイントは二つある。
一つは、4人しか選ばれていない前代表のうち、ほぼ最年長の三都主が全2得点
を挙げたこと。前代表の意地とジーコ体制時代は不向きなサイドバックのポジショ
ンに留め置かれていたのが、今日は水を得た魚のように積極的に攻撃参加した。
二つは、後半運動量が落ち足が止まりかけてはいたが、何とか無失点で終えられ
たこと。
前半に得点してペースを握り、後半は守りきって逃げ切る。
これしかないし、これしかできない日本の「必勝パターン」だ。

今日の試合を後半の15分だけ観られたけれど、不思議なデジャヴュを感
じた。そう、4年前のジーコジャパンの初陣を思い出していた。
確か、あの時も、中田-中村-小野-稲本の「黄金のカルテット」が華麗なワン
タッチパスを披露し、ホーッと感心したものだった。
しかし、当時は、カルテットの4人と他の6人とに力量の差があり過ぎ、結局は
引き分けたのではなかったか!?
あの布陣は「前がかり」だったし、トルシエ時代のフラット3も引き摺っていた
から、攻撃陣と守備陣の意思疎通が今一歩だったような気がする。
それに比べて、(自分は後半の15分しか観ていないが…)何か、初々しくも懸命
かつ賢明なサッカーを見せられた気がしている。

この変わり様はどうだ!?
2ヶ月前のあのドイツでの「大騒ぎ」は一体何だったんだろうと思ってしまう!?
もう「過去」のもの、いやなかったことになってしまっているのか!?
ジーコジャパンとオシムジャパンは、全く別のチームだ。
前代表メンバー4人と浦和から6人(これも準代表クラス)、そして、アテネ組の
期待の選手を主にかき集め、見事に「勝てるチーム」を即席で作り上げた。
一応、経験不足に配慮して、前日には、「勝たずともよい、負けて学ぶことの方
が多い…」との名言を吐いている。
してみると、オシム監督の選手掌握術と言うか、人心操縦術が見えてきたように
思える。
プロ野球にたとえれば、名将:ノムさんに近いタイプだろうか!?
人を煙に巻き、ボヤき、言葉を惜しむ。
ただ、「火のない所に煙は立たず…」の諺通りで、それとなくほのめかす。
顔を背け、あちらを向いて誉め、叱る時は皆の前で罵倒する。
「ディープ・インパクト」な一言言葉を吐き、常に緊張感を強いる。
…とまァ、こんなところでしょうか!?

さて、これからが大変だ。
オシム監督、初戦を華麗に勝っちゃったし、今日出た選手たちはそれなりの手応
えを感じただろうし、何よりもっと大変なのは、取材する側のメディアの記者さん
たちである。
馬鹿な不勉強な質問をすれば、逆に質問で返される。
言葉を選び熟考してからでないと、この人には話を聞けないだろう。
オシム監督、多分チェスの名手だろうネぇ…百手先くらいまでは平気で読んでい
るんだろ~ナぁ…これだけでも、出たとこ勝負のジーコ(失礼!?)とは大違いだ。
惜しむらくは、ナカタが4年早く生まれ過ぎたことだ。
引退撤回して「戻って来いよ~!」と言いたくなってしまう。
彼も、今日みたいなサッカーをやりたかった筈だ。
ジーコジャパンでは、戦術論に拘り過ぎ、「走り回り走り勝つこと」というサッ
カーの最も根源的な「本能論」がなおざりにされる嫌いがあった。
今夜、チームも選手もリセットされ、蓋を開けてみれば「別物」が出来ていた。
就任して早くも、<オシムマジック>を見せられたって訳か!?
また、サッカーの試合を観る楽しみが戻ってきた気がする。
これからは、『心理学事典』や哲学書片手に観戦するとすっかァ!?
お見事!

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