通勤途中

いつものように歩いて会社へ向かった。
月曜日だというなのにちょっとだるい。

ちょうど半分を過ぎたくらいの距離までくると、私の前を小学生の男の子が歩いていた。
追い越そう少し歩調を速めたのに、なぜか追い越せず、平行して歩く結果に。
男の子が歩くスピードを上げてついて来る。
私に「どこまで行くの？」と尋ねてきた。
「この先の横断歩道までだよ」と答えると「ぼく、○○小学校」と得意そうに言う。
向かう方向は一緒。
なんだかすごくかわいい。
黄色い帽子に、黄色いランドセルカバーから入学してまだ数ヶ月の一年生と分かる。

すると突然、知らないおばあちゃんが「早く学校行きな。遅刻するよ」とすごい剣幕で怒ってきた。
私にむかって「あんた、お母さん？」と言うので「いいえ」と答えたが、そう言われると、周りには他に小学生の姿が無い。
おばあちゃんは怖いけど、確かにちょっと遅いかも。
「急ごう」と男の子を促して早足になる。
「いつもひとりで登校してるの？」と聞くと「そうだよ」と言う。
８時３０分か３５分から朝礼が始まると言って余裕の表情。
現在、８時２０分。ギリギリな感じ…

分かれ道まで来たので別れた。
ちょっととぼけた人懐っこい男の子。
私にもあのくらいの子供がいてもおかしくない。
子供は女の子がいいなぁと思っていたけど、男の子でも悪くないなと思った。