捻くれ者

僕なんて男はね、コンプレックスの塊で、
そこからくる異常な自意識と被害妄想を甘やかし
捻じ曲がった自己防衛法で、何とか生きてきてるのです。
思春期という闇が去れば、そんなものは黙っていてもどこか遠くへ
飛んでいってくれるものだと思っていたけども、
そうは問屋が卸さずに、今でも心の中をうろついていらっしゃる。

あなた達の見ている僕なんて、全て偽者であるけども、
本物がどこに居るかも、僕にも分からないのだから仕方ない。
「どれも僕である」と言ってしまえばそれで済むんだ。

僕は誰にも会いたくない。誰に会うのもうしろめたい。

そんな僕にも、たまにはどうしても会いたい人が現れたりもする。
汗を流し、心を少しだけ開いて闇を抜け出す。
単純な構造なものでね、「面倒だったかしら」なんて思わなくて大丈夫。
面倒なら行かない。それだけなんだもの。

もう三十過ぎのおっさんだぜ！
いつまでウジウジやってんだ！
周りは皆、抜け出してるじゃないか。
もっと光の当たる場所へ飛び出してるじゃないか。

酔い浸ってるうちはまだ良い。
それすら失った冷たい世界に、一体何が待っているというのか。
稀に少しだけ光の差す時に希望を抱きつつ、
抜けきる事のなさそうな闇はどこまで続くのか。


こんな男を長年温かく見守ってくれる友人達。
新たに心を少しだけ開くチャンスをくださる方々。
ありがたいです。
直接声に出すつもりは毛頭ございませんが、
本当にありがたいのです。