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つぼみな日々

いろんな花の蕾をもっていたい。たくさんの花を咲かせたい。
言葉を紡ぎたい私のブログです。

贅沢だから

2012-05-26 13:10:35 | 日記
私は事務的連絡以外の用件で人に電話をすることがほとんどない。
何年か前にはそういうこともしていたし、時に3時間以上もぶっ続けでそんなことをしていた。
でも、相手が誰であろうとそうしなくなった。

電話は相手の反応が伺いづらいし、時々声が途切れたりするとテンポがわからなくなってしまう。
しかもスマートフォンでは会話中に何かに触れて切れてしまったり、第一手に収まりが悪くて話しづらい。

だったら会って話そうと、そう思うわけだが、今でないと間に合わないことや時間をおいて風化してしまったら意味のないことも時にはある。
でもだからと言って、その時に相手が電話に出られる状況とは限らず、相手がそのことを聞ける状態かなど分からない。

と、電話ひとつにそんなに思わなくてもいいのだろうが自分で勝手にハードルをあげて、通話ボタンを押すまでに少し悩んで、私は友人に電話をかけた。

電話して良かった、と思った。
自分のことにも関わらず、物分かりの悪い私に、順序立てて何度も説明してくれた。
噛み合わない私に何度も何度も言葉を変えて伝えてくれた。

何度目かの言葉で私はようやく自分の中に落とすことができた。
自分が納得できないことに適当な頷きや相槌ができない私に、押し付けるでもなく、本当に私がどうしたいのかに導いてくれた。

私の周りは尊敬する人たちばかりで、本当に偉大だと思う。
人の大きさや優しさに触れて、私は自分の小ささや未熟さや優しくないことを知るが、同時に彼らのようにありたいと小さな心で思ったりする。

自分が自分を喜ばせてあげること、それが一番手っ取り早くてそうできるならそうした方がいい。
でも新しさは外にしかないから誰かの目線で外からの生の声を聴くのもやっぱりいい。


大きな芍薬の花は大量の花びらから生気が抜けてくたっとしている。
でもまだ驚くほど柔らかいから、もう少しだけ、生けておく。