
真夜中に45度左に傾く目眩から始まり、宇宙の星の軌跡のようなグルグル。
動かずじっと我慢の2時間、その後眠ってしまったようで3時間半後に元の位置に戻っていた。
一人暮らしも家族暮らしも目眩が来たらどうしようもなく孤独なことを実感する。
携帯が近くにあっても光すら見ると気持ち悪くなる。
階下での生活音が聞こえる。
しかし大きな声も出せない。
母が二階に上がってきた。
心配するので黙っていよう。
夜が明けて夫に話すと、人間ドッグに脳ドックもつけてて入ったほうがいい、お金は出してやると有難いお話?
「お金を出してやる」というのが夫の最大の愛情表現なのだろう。
「何かあったらSに怒られる」
Sというのは妹で唯一言いたいことをいう、夫にとってはあまり嬉しい相手ではない。
が、驚きである。
妹の存在は大きいのだと。
お金を出してくれても私の医者嫌いを変えることはできない。
恒例の庭疲れなので入院して静養するように家でのんびりして疲れを取ろうと・・・。
ごろごろして過ごした。
でも45度いつもの数に弱い私のミスを発見した。45度ではなく90度だった。の左に倒れた感覚を2度ほど経験したわけだが最初はとにかく驚いた。
私はどこにいるのだろう、この光景はありえない。
寝ながらにして頭の方に天井があり、 窓枠や戸の立て付けがきっかり45度90度傾いているのだから。
最初は焦って必死の思いで階下を目指したが2度目にはただただじっと 目を瞑って時間を過ごした。
そうしないと気持ち悪くなるからだ。
声も出せず家族を呼ぶこともできずじっとしていた。
多分、知らせても救急車を呼ぶだけにちがいない。
目眩で救急車を呼んでいては大変である。
救急車に乗らなくても3時間も過ぎれば目眩は治る。
あとは何やら検査をされて病院生活になるかもしれないと思うとそれは嫌なので「自宅療養」ということで約1週間を過ごした。
老いは確実にやってきている。
素直に受け入れよう。
それにしても階下にいる家族に水が欲しいという場合はどうしたもんかと夫にいうとネット検索で無線で繋がるベルを探し出してくれた。
介護用品の中にあったらしい。
かといってそれを購入してくれたわけではない。
脳ドック付きの人間ドックのお金は出してもポケベル2000円弱は自分で準備しろということか?
おもしろい夫であるな〜。
待てよ、人間ドックの料金は私の医者嫌いを見越しての発言だったかもしれない。
1週間ぐらい前だろうか、「おめなんかはやくしんじまえ」という言葉を生まれて初めて夫から言われた。
その言葉に抵抗は無いのだが結構ショックで落ち着くまで50回ぐらいは自分でその言葉を反芻しただろうか...。
この言葉だけで前後関係を省略すると可哀想な私のようであるが長くなると疲れるので今日のところは止めておこう。