人工内耳装用者のオカリナ「プチコンサート」

初めてオカリナを手にしてまだ２か月足らずの私ですが

ナント、「プチコンサート」をさせて頂くことが出来ました。

プチコンサートというより、「プチプチプチコンサート」かな（笑）

 

 

オカリナ演奏を聞いたのではなく

私の演奏を聞いてもらえたんです

 

場所は母の老人ホーム。

 

オカリナを習い始めたと聞いた母が

「聞きたい聞きたい」ってずっと言ってて

すっごく楽しみにしてるので

こりゃ下手くそでも一回何曲か聞かせてあげなきゃね、と思い

ピロピロと練習頑張っていました。

 

で、たまたま昨日、午前中母の病院通院日で　妹も一緒だったので

昼から吹いてあげるね、って言ってたんです。

 

母の仲良しのＵさんも聞きたいって言ってくれてたから

部屋に呼びましょう、って言ってたんだけどね。

 

一応事務所に

「オカリナ吹きたいのでちょっとうるさかったらごめんなさい。部屋で吹かせてもらっていいでしょうか？」とお伺いをしたら

 

それなら、食堂で

おやつの時間に皆さんが食堂に集まられた時に　ぜひ聞かせてあげて下さいって言われて

 

ナント！そういう事になり・・・・ギャーー

 

どうしよう～～～～　ですよ～。

 

急遽、妹と選曲考えて

６曲厳選（笑）

・ふるさと

・見上げてごらん夜の星を

・浜辺の歌

・夢路より

・若者たち

・蛍の光

 

食堂でおやつタイムの終わられた入居者の方々の前で

吹かせて頂きました。

 

皆さん、喜んで聞いて頂けて

私の方がすっごいパワーをいただけました。

 

超初心者マークの　しかも人工内耳の私の演奏、

一生懸命聞いてもらえて

もうすっごく感動してしまいました。

 

楽器は　昔　高校時代吹奏楽部でフルートを吹いていましたが

卒業と同時に一度も吹かぬまま　気が付けば　なんと　４０年！

 

またフルート吹いてみたいな　という思いが

いつしかオカリナが吹きたい、に変わっていました。

 

忙しくてなかなか実行できなかったけど

母がホームに入居してからは時間も出来て

念願かなって教室に通い始めました。

 

人工内耳の耳でも、オカリナはいい音色で聞こえるので

有難いことだと思っています。

 

オカリナの音って小さな楽器なのに意外と大きな音が出るんですよ。

パッチワーク教室の難聴の生徒さんが「月の砂漠」を聞きたいと言われて吹いたときも

もう会話は明瞭度が落ちて要筆談の方なのですが

「よく聞こえました。素晴らしかった」と涙を流して下さったのです。

 

そして昨日のプチコンサートでも

いつもは補聴器なしには会話にならない母が

補聴器をしてたら音が大きすぎる、外した方が綺麗な音が自然に聞こえていいわ、と

裸耳で聞いてくれ

「生きてて良かった」とまで言ってくれました

 

両耳補聴器の９０歳のご婦人が

普段は補聴器しても聞こえが悪く会話もできないそうなのですが

妹が言うには「膝の上で手でリズム取って口ずさんでられたよ。」との事で

言葉は聞き取れなくてもオカリナの音色は聞きとれたんだね、って思って嬉しかった～。

 

他の方々も涙流しながら聞いてくれる人、目をうるうるさせて聞いてくれる人

にっこにこの笑顔で聞いてくれる人

一曲終わるごとに盛大に拍手してくださって

演奏してる私の方が泣きそうな状態でした。

 

広い部屋で思い切り大きな音で吹けて気持ちよかった～～

皆さんの拍手も暖かかった～～

 

音楽って、こんな　私　の演奏でも　聞くと昔が思い出され懐かしさがこみ上げてくるのでしょうね。

そして歌詞も渡してないのに自然と口ずさむお年寄りの方たち見て

そういえば私も、テスト勉強で覚えたことはすぐに忘れるけど

幼いころ聞いた童謡の歌詞は忘れないんだよな～～って

しみじみ思った出来事でした。

 

一時は「このまま朝起きたらあの世に逝けてたらいいのに・・」と言ってた母が

「生きてて良かった」て言ってくれて

本当に胸がいっぱいになり暖かくなりました。

 

昭和の名歌　バンザイ

オカリナ　バンザイ