読書記録とときどき日記

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地図から読む日本史

2009-01-17 22:50:43 | 歴史
『日本地図から歴史を読む方法』武光 誠(河出書房新書)

人間が住居を構えるとき、環境は大変重要だ。環境の優れた地に多くの人が住み、文明が栄えていく。そんな自然の摂理に着目して歴史を紐解くと、歴史が違って見えて面白い。歴史の本を読みながら、今と照らし合わせてみてしまう、というのは、なかなか無いことではないか。

前半部分は、関東地方のことが主に書かれている。日本一広大な関東平野がなぜ江戸時代まで辺境の地であったか、など、地理的な観点から歴史を解釈する。江戸時代に入ると、江戸の町がどのような経緯で整えられていったかが記述されている。

東京の現在の高級住宅地が、かつて、風水でいう「龍の穴」にあたる江戸城を取り囲む7つの台地だった、というのが特に興味深かった。

後半に行くにつれて、自分となじみの無い土地の歴史となるので、興味が薄れてしまい、フェイドアウトしてしまったが、雑学的なものも知ることができて、面白い本だった。

自分が学生の頃、このような本などにも興味を持ちながら勉強していれば、もっと歴史を楽しむことができたのに、などと感じてしまった。