スローライフは忙しい？

皐月の風に乗って新緑が山を駆け上がっていく。
鯉のぼりも実に気持ちよさそうだ。



小屋にいる時くらいのんびりと過ごしたい。
しかし、旅館やホテルと違い、自分の面倒は自分でみなければならない。
スローライフと言えば響きはいいが、朝から晩まで何気に忙しいのだ。


先月、息子と一緒に小屋開けをしたときは、運悪く雨だったため作業が捗らず、やらねばならないことが山積みなのだ。
まずは、敷地内の落ち掃きと側溝の清掃。
これがまず一番の重労働。
そして、雪の重みで落ちた枝がそこら中にあるので、それを集めて焼却処理する。



今年のGWは、山の中でも真夏のように暑い。
この時期に２６℃もあるなんて未だかつてないことだ。
焚火がきつい。
昼飯用にジャガイモをホイルに包んで突っ込んでおいたが、取り出すのが遅れて皮が黒焦げになってしまった。



布団干しも前回できなかったので、２日間かけてすべて干した。
なんでこんなに寝具が多いのか。



食料調達も大事な仕事。
GWは、ワラビの最盛期。
いくらでも採れる。
売るほど採れる





さきほど釣りの時に採ってきたコゴミとタラノメも合わせると、これで３日間は食いつなげる。
足りなければ、また採ればいい。



大鍋でワラビのあく抜きをする。
重曹をちょっぴり加えて１０分間茹でたら、火を止めてふたをしておく。
３時間放置であく抜き完了だ。



この山菜で一日三食を賄う。
小屋には、米、うどん、そば、パスタなどの主食とほとんどの調味料をストックしてあるので、買い物は最小限でいい。
ほぼゼロ円生活。



台所の引き出しを整理していたら、「包丁とぎ」と書かれたタッチアップ用のやすりが出てきた。
モーラナイフを研いだら、切れ味がよくなった。
本当は砥石で研いだ方が仕上がりは良いのだろうが、めんどくさがりの私にはこれで十分である。


おそらく、用途を道具に直接マジックで書き込んだのは、おふくろの仕業だろう。
ちなみに、この小屋のあちこちにおふくろの「注意書き」が貼ってある。
役に立つものもあれば、おせっかいなものもある。
冷蔵庫にゴミの分別について貼ってあるのは役に立つ。（少々長い文章だが…）
一方で、「夏に来たときはハチに注意してください。ベランダの手すりのあたりでじいじが刺されました。」と居間の壁に貼ってあるのは、思わず突っ込みたくなる。
いつもベランダの手すりで刺されるとは限らない。（笑）
おふくろが死んだら、これが遺書になるかもしれないので、剝がさないでそのままにしてある。


空いた時間でPCの写真を整理したり、ブログを更新したりしていると、あっという間に時間は過ぎていく。
ゆっくりできそうで、できないのは、親ゆずりの性分なので仕方ないかもしれない。


あれやこれやばたばた動いて、それで気分転換になるんだから、のんびりできない貧乏性も悪くないかな。

さて、そろそろ連休もおしまいだ。
イワナも釣ったし、小屋の作業も完了したし、やり残したことはない。
次に来るときこそは、ゆっくり、のんびり、ボーっとしてやるぞ！と、毎回心に誓うのだが、これが意外と難しい。