名探偵ポアロと共に、人気のあるミス・マープルが活躍するミステリー小説です。アガサ・クリスティーが72歳の時の作品ということですから、驚きです。
『鏡は横にひび割れて』 アガサ・クリスティー
橋本福男訳 早川書房 2004年
先日、岸恵子を主演に据えて、2時間ドラマとして放映してましたね。
かつて名女優として名を馳せた女優の家で開かれたパーティーで、招待客の女性が薬殺されます。
誰からも殺意を抱かれることなどなさそうな女性が殺されたのは何故か、間違って殺されたのか、犯人の動機は何なのか、ミス・マープルの推理が謎を解き明かします。
クリスティーの作品には、隠された人間関係や動機を解き明かしていくものが多く(もちろん巧妙なトリックを暴くものもあります)、本作でも犯人の動機が焦点となります。
この犯人の動機が、従来の作品にはない本作独特のものになっており、ヒントから犯人の動機に辿りつける人は、なかなかいないのではないでしょうか。
ミス・マープルが歳をとって衰えている姿には、寂しさを覚えますが、そんなミス・マープルが自分のできる範囲で情報を集め事件の謎を解き明かしていく姿には、歳なんかに負けない!というクリスティーの想いもこめられているのかもしれません。
星7つ ☆☆☆☆☆☆☆★★★
『鏡は横にひび割れて』 アガサ・クリスティー
橋本福男訳 早川書房 2004年
先日、岸恵子を主演に据えて、2時間ドラマとして放映してましたね。
かつて名女優として名を馳せた女優の家で開かれたパーティーで、招待客の女性が薬殺されます。
誰からも殺意を抱かれることなどなさそうな女性が殺されたのは何故か、間違って殺されたのか、犯人の動機は何なのか、ミス・マープルの推理が謎を解き明かします。
クリスティーの作品には、隠された人間関係や動機を解き明かしていくものが多く(もちろん巧妙なトリックを暴くものもあります)、本作でも犯人の動機が焦点となります。
この犯人の動機が、従来の作品にはない本作独特のものになっており、ヒントから犯人の動機に辿りつける人は、なかなかいないのではないでしょうか。
ミス・マープルが歳をとって衰えている姿には、寂しさを覚えますが、そんなミス・マープルが自分のできる範囲で情報を集め事件の謎を解き明かしていく姿には、歳なんかに負けない!というクリスティーの想いもこめられているのかもしれません。
星7つ ☆☆☆☆☆☆☆★★★