広島の山歩き(日記)

主に、広島の山を歩いています。
山のカテゴリーは「ひろしま百山」に準じています。

劇的に変わった登山スタイル

2012年12月06日 | その他

登山教室に入って、最初の山行は
天応駅~墓場駐車場でロープワーク~ドンガメ岩~稜線~二艘木~天狗城山~呉ポートピア駅
だった。
この山行で記憶に残っているのは、この登山教室では
(1)休まずに歩き続ける。
(2)休憩は5分前後
(3)歩く速度が早い
(4)荷物は12kg以上歩荷すること(登山計画書)
私のそれまでの山歩きのスタイルは、疲れたら休む。休憩は休みたいだけ休む。途中の景色や花を楽しみながらのんびり歩く。リュックの中身は雨具と弁当と飲料水なので3kg前後。
一番びっくりしたのは、とにかく休まず歩き続ける。少なくとも一時間は休まない。しかも歩く速度は、尋常な速さではない。私はいつ休憩するんだろうとぶつぶつ呟きながら、置いていかれないように必死で歩くのが精一杯だった。周りを見ると、休憩を取らないから、皆歩きながら水を取ったり、食事をとったりしている。行動しながらの飲食が当たり前なのだ。なんという人たちだ?!
最後に荷物は今まで担いだことの無い重さ。このときの登山では、前例の無い疲労を経験した。
私の過去10年間の山歩きは、登山などというものではなく、単なるハイキングに過ぎなかったのだ。

翌週は大山。
コースは
初日が
一向平キャンプ場-吊り橋-大休口-地獄谷-振子沢-ユートピア-砂滑り-大神山神社-下山キャンプ場
二日目が
下山キャンプ場-夏道-大山頂上-行者尾根-元谷-大上山神社-下山キャンプ場
だった。
初日は5時出発で、キャンプ場に着いたのが15:45分。休憩を入れた行動時間は10時間45分。
あいかわらず
(1)休まずに歩き続ける。
(2)休憩は5分前後(1時間に一回くらい)
(3)歩く速度が早い
(4)荷物は12kg以上歩荷する
11:18分駒鳥小屋近くで休憩。この時点で歩行距離は12.6k。
前半は、地獄谷が沢登りに近く、待ち時間があったりしたのでそうでもなかったが、後半は振り子沢から像ケ鼻にむけての登りがきつく、キャンプ場に着いたときは、全身疲労困憊で、明日の大山はもう無理だ、と思った。

この時は、幸か不幸か遭難騒ぎで、翌日の大山は中止。そのあおりで登山教室自体がしばらく休止になった。

この二回の疲労困憊で、このままではとてもついていけないと思い、先輩の「私もそう思ったので、白木山に毎週通った」という話を聞き、白木山詣でを開始した。
白木山は標高差800mで、広島では最も標高差が高く、トレーニングの山になっている。常連も多く1000回登ったとかいうのはザラらしい。
何回か歩いているうちに、12kgの歩荷で、3時間かかっていたのが、半年たつ頃にはノンストップで、1時間半で歩けるようになった。
1年間で35回歩いたが、毎週歩いていると、筋肉痛が全く起こらないことにも気づいた。

次に登山教室が再開したのが、11月27日の恐羅漢。
コースは
聖湖~高岳~野田の百本松~天杉山~台所原~恐羅漢~牛小屋

トレーニングを積んでいたので、自信満々。当日は14kgの歩荷で参加した。
が、ここで考えが甘いことに、再び気づかされる。
このコースは、アップダウンが繰り返し繰り返し現れ、途中から意識朦朧、足がふらついてきた。天杉山で先輩に荷物を4kgとってもらい、何とか歩き通すことが出来た。
台所原から恐羅漢への登りでは、文字通り死ぬ気で頑張った。(本当に死ぬかと思った。)
問題は、白木山のように登り一辺倒の山と、アップダウンを繰り返す山では、後者のほうが、倍くらい疲労すると言うことだ。
単独の山を登るより、縦走の方が厳しい事を、身をもって教えられた山行だった。

翌12月は二ヶ城山の縦走。
戸坂駅~松笠山~蝦蟇ヶ峠~二ヶ城山~木ノ宗山~上深川駅
このときも14kg担いだが、メンバーに迷惑を掛けないように、4kgは水にした。
このときも疲労困憊。最後の木ノ宗山は、恐羅漢の時を思い出し、死ぬ気で頑張った。ああいう限界の経験は生きてくるものだ。

それから意識的に縦走をするようになった。
武田山~鈴峯(広島南アルプス)の縦走を3回。安芸アルプスを1回。可部冠山新コースを2回。三田駅から白木山までのロングコースを1回。二軒小屋から、十方山、旧羅漢、恐羅漢を2回、牛曳・伊良谷・毛無・烏帽子・比婆山・池の段・立烏帽子を1回、などなど。
年(63歳)も考えずに、われながら馬鹿としか言いようが無いが、左ひざが痛くなるのも、無理は無いか。(笑)

この登山教室のポリシーは「安全」につきる。
目標は日本アルプスを事故無く歩きとおすための(厳冬期を除く)、スキルと体力だと、解釈している。
そう考えると、
(1)休まずに歩き続ける。
(2)休憩は5分前後(1時間に一回くらい)
(3)歩く速度が早い
(4)荷物は12kg以上歩荷する
の4条件(と勝手に私が思っている)は、なんとなく納得がいくのである。
もうひとつ付け加えるなら、それらを可能にする『体力』。
「やっぱり最後は体力勝負です」と言ったSインストラクターの言葉は忘れられない。


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