昨夜の、岳連の机上講習は「山の気象」だった。
主なテーマは、「低体温症」と、「天気図の読み方」。
低体温症
前兆
(36.5度~35度)意識は正常、寒気、震えが始まる。
平熱は37度~36度、最近は平熱が35度台の人が増えているらしい。
軽症
(35度~33度)無関心状態、すぐ眠る。歩行よろめく。口ごもる話し振り。震え最大。
震えるのは体内の温度を上げようとする、体の自衛運動と聞いたことがある。
中等症
(33度~32度)会話がのろい。閉じこもる。逆行性健忘。運動失調。
(31度~30度)錯乱状態。支離滅裂。しだいに応答しんくなる。震え停止。歩行・起立不可。
これ以下は、重症だが、即時病院などで手当てをすべきレベルのように思われる。
山の中で、何か手が打てるとしたら、中程度までのような気がするが、しかし稜線上でテントも晴れないような所で、吹雪にあっていたら、まず絶望的な状況。
「したがって、天候が悪化しているときは、低体温症の症状が現れる前に退却するか、ビバークの準備に入るべきである。低体温症では、治療よりも予防こそが大事である。」
だから、天気図を読もう、ということにつながるのだが、それはそれでむずかしい。
(濡れることの危険性。)
下着が、500ccの水分を含んでいるとしたら、その蒸発で失われる気化熱(体温)は、5度~7度の体温低下に相当するらしい。だから濡らしてはいけない。濡れたらテントなり山小屋で着替える。
(風速と体感温度の関係)
リンケの式というのがあるらしい。
体感温度=気温ー4√風速(m)
気温10度で、風速9mだと
体感温度は10-(4×3)=-2度
色々と聞いていると頭が痛くなってきたが、「入山前の、情報収集が必要」ということと、低体温になる前に撤退などすばやく手を打つ事、現場での判断が大切ということ、低体温になってからでは遅いということは良く分かった。
余談だが、先日あるサイトを見ていたら、秋の沢登りで、ロープを張って順番に行動しているとき、冷たい水に漬かって長時間待っていると、そのうちの一人に、低体温症の症状があらわれたらしい。
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