ひとつまみ

ほんの“ひとつまみ”で
 いろんな味になるかも・・・

ピカリっと

2011年06月04日 | ひとつまみ
金魚のあそぶ
水面に

ひさしぶり
雲の目をぬすみ
降りてきた

照らされた天井が
そこだけ
新品のように

ピカリと
ゆらりと

天井がゆれる

そっちが地面なの
ホントはね

降りてきた天使は
そっと
ささやいてくれた

時計

2011年06月04日 | ひとつまみ
何時も同じように
時は刻まれるはずなのに
何故、こんなに遅いんだ?

「待つ」ことは辛いことではなく
楽しいことのはず
何故、こんなに苛立つ?

何を待っているのかさえ
忘れてしまったはずなのに
心だけが空回りしている
そして、言いようのない不安

「チン」と鐘がなる
あぁ流れてるんだと正気にもどる

「何があっても見ているよ」と
こっちを向いた…

しずくひとつ

2011年06月02日 | ひとつまみ
小さなしずく
ぽつんと
きっと忘れ物

こんなとこじゃ
見つからないよ
もっともっと
あっちに行かなきゃ

こんなとこじゃ
聞こえないよ
もっともっと
小さくしなきゃ

ほんのひとつ
名のないしずく
キラキラと

君のだろう

僕のだろう…

三角色のそら

2011年06月02日 | ひとつまみ
丸く見える
大きな空に
指で

三角色のそら
マッチ売りの歌

めぐる想いの
その先に
ちょっと
とがったその先に

めくるページの
付箋があった

三角のまど
流れる時
下から上へ

飛行機雲が走った