おわんや巧日記

京都で木と漆にこだわったお椀の専門店「おわんや巧」の日々

桐本泰一さんの事2

2007-11-30 16:53:22 | 作り手さん
 うるしぬりのお皿でカレーやパスタが食べられたら、、、。
でも、金属のスプーンやフォークが使えるの?

大丈夫!
少々荒っぽく使っても!


              桐本泰一        小福皿 大

桐本さんの、蒔地(まきじ)シリーズがそれ。
蒔地技法といって、輪島市内から産出される珪藻土を焼成粉末にしたものを、
まんべんなく蒔いて仕上げている。
漆器特有のツヤは抑えられ渋い光沢とざらっとした手触り。
数あるうるしぬりの技法の中でも
表面硬度が高いのが特徴!


               桐本泰一         小福椀

すっかり秋

2007-11-30 14:25:03 | 今日のひとりごと
 今日はいいお天気です。
おかげ様で開店から1ヶ月。


開店の時は緑のもみじもきれいに色付きました。
おわんやの庭には今朝から庭師さんが入り、
はさみの音がチョキチョキ、、、心地よい音です。
音も職人技ですね。

東九条宇賀辺町の片山造園さん
ありがとうございます。



私の女将としての職人技は、、、修行中!

それにしても、庭師さんが入って庭がきれいになると
今度は家の大掃除。
明日から12月、師走です。
主婦としては忙しいのですが
お祭り好きの私はクリスマスがあり、おせち作りがあり、と
ちょっと楽しみなのです。

2007年6月15日その1

2007-11-27 15:40:48 | 作り手さん
 今日はいよいよ輪島!
朝に京都をでると昼過ぎにはつきます。
車で名神、北陸自動車道、能登有料道路でおよそ5時間弱。
輪島に近づくにつれ道路があちこち、崩れています。
テーブル修理をお願いする津田さんの工房も壁にひびが、、、。
この前の地震は大変でしたね。お見舞い申しあげます。



            桐本泰一           名刺入れ 


桐本さんの仕事場は、大きな木工所、桐本木工所です。
上から下まで木!
右も左も木材!
中に案内されると木のいいにおい!
2階のお部屋はいろんな木地が所狭しと置いてあり
「こんにちは」
と、現われた桐本さんはニコニコ、
本の笑顔そのままの、良い体格(失礼)

「おわんのお店をしたいんです。」
と言うと、ニコニコ
「作り手を紹介しましょう。」


             桐本泰一            ひら椀

まずは桐本さんの呼びかけに賛同した作り手で
「うるしはともだち」をキャッチフレーズに作られた
「ギャラリーわいち」を案内してくださいました。
「わいち」とは「輪島で1番になろう」の意味。
そのわいち商店街に空き店舗活用の話が持ち上がり、
木地師・木地屋3人、塗師2人、漆芸家4人で
手作りで作られたとか、、、。

伝統ある輪島の地に、新しい「うるし」が
確かにありました!!


桐本泰一さんの事1

2007-11-26 13:56:14 | 作り手さん
 漆の世界にこんな人がいてくれたんだ。
初めて桐本さんの著書「いつものうるし」を読んだ時に思いました。
漆の現状で立ち遅れている、「今の暮らしに使えるのか」という課題に
見事に答えた仕事をしている人が、
一番伝統のある輪島で、その伝統を踏まえて新しい仕事をし、
世の中に認められている。
漆器のデザインはもとより、その流通までを考える、
漆器のプロデューサーなのです。


             桐本泰一            すぎ椀 

    中学2年の頃から、ものをつくり出す
    仕事に就きたいと思いはじめました。
    さらに自分が思う漆器をつくりたいと
    考えるようになったのは、大学に入ってまもなく、
    恩師の言葉を聞いた時からです。
     「デザインとは人の生活の質をより高め、
    気持ちのよい方向に向かわせるための行為で、
    その結果生まれたものが、デザインされたものである。」
    この意味を私は、「自分が生まれ育った地域から
    生み出されている漆器を、この世の中に再度広めることが
    私にとってのデザインの実践になる」と、解釈したのです。
     木やうるしをはじめとした自然からの恵みを享受し、
    多くの職人さんが、手づくりの道具を大切に
    使いながらつくる漆器は、丈夫で長もちします。
    傷がついても、丁寧な塗りが施されていれば、塗り直して
    再生させることもできる。漆器づくりは、
    環境にやさしい無公害のものづくりなのです。
     しかし、お客さんからは「扱いが面倒ですよね」
    「かぶれるのではないですか」とよく言われます。
    そんな声を聞くたび、ほんものの漆器のよさが
    まだ充分伝わっていないと感じます。
    「いつも使う漆器」。「普段の漆器」。
    そんな言葉が当たり前になり、少しでも漆器が
    今の暮らしに再び馴染むようにと願っています。
       「いつものうるし」桐本泰一著 「はじめに」より

      

寒長茂さんいらっしゃる!

2007-11-25 21:30:45 | 作り手さん
 今日は雲ひとつない秋晴れ!
そんなお天気にふさわしい寒長茂さんがおわんや巧に来てくださいました。
寒長さんは輪島の椀木地の職人さんであり、ご自身もオリジナルの
お椀を作っているお椀の作り手さんです。


寒長さんのリクエストで河井寛次郎記念館にご一緒しました。
「ものづくり」を生業にする人間の住まいはまた作品であり
なにを見ても興味深く、
座れる椅子にはみな座り、触れるものはみな触り、、、
楽しい時間でした。
(写真は寒長さんと「おわんや巧」の女将の旦那)


写メを撮る寒長さん

その後京都国立博物館のお茶室の庭で紅葉を眺め、
常設展を見ました。
ひさしぶりにのんびりと、京都の秋を楽しみました。
こんな時間を作ってくだすった寒長さん、ありがとうございます!

りんごのケーキ

2007-11-16 22:02:19 | 今日のひとりごと
おいしいですよ。
今の季節にピッタリのケーキです。
簡単なので、是非作ってみませんか?



材料(20×20cmの型)
 薄力粉 100g
 ベーキングパウダー 小さじ1/2
 アーモンドパウダー 100g
 バター(無塩) 130g
 グラニュー糖 140g
 卵 2個
 りんご 2個
 ラム酒 大さじ2
下準備
 卵は常温に
 型にオーブンシートを敷くか、バターを塗って粉をはたく
 薄力粉とベーキングパウダーは合わせてふるう
 オーブンは170度に温めておく
 りんごは皮をむき小さく薄切りにし、ラム酒をかける
作り方
 1 卵をボールに割り入れ、グラニュー糖を加え、白くもったりするまで
   泡たてる
 2 1にアーモンドパウダーを加え、泡立て器で混ぜ合わせる
 3 溶かしバターを加え、泡立て器でざっと合わせる
 4 粉類を振りいれ、ゴムべらでさっくりと、つやが出るまで混ぜる
 5 りんごを加え、さっくりと混ぜる
 6 型に平らになるように流し入れ170度のオーブンで40分焼く
   竹串を刺してみて何も付いてこなければ出来上がり!
 7 型から出してさまします



1日置くと味がなじむので、明日のお客様用です。
お楽しみに!!



○月○日

2007-11-13 13:56:49 | 今日のひとりごと
 「輪島に行くけど一緒に行くか?」
の夫の言葉に、間髪いれずに
「行く、行きます、連れてって~」

お客様の座卓の修理をお願いしに、輪島の津田哲司さんの所に行く夫に同行することになった私。
輪島へ行ったら是非お目にかかりたいと思っていた人たちのリストを津田さんにFAXすると
「この人達の中では桐本さんがリーダー的存在ですよ」
と、教えてくださいました。

そこでお仕事の邪魔にならないよう、晩にTELすることにしました。

お忙しい方と聞いていたのでドキドキしながらかけると
「○月○日ならいますよ、前日とその日の午前は取材が入っていますが、、、」
というお返事。

それにしても、取材って、、、有名人なんだ、、、
なのに、いきなりTELした私たちに会ってくださるなんて、、、

光栄です!感激です!
ありがとう、津田さん、お陰様で!
ありがとう、桐本さん、電話に出てくださって!

うるしって何?

2007-11-12 13:45:08 | 漆・おわんの情報
漆(うるし)は漆の木から採れる樹液です。

漆の木は中国原産とされていて、日本でも古くから植えられてきました。
十数年で高さ10m、直径10cmほどになり、6月頃黄緑の花をつけ、秋には真っ赤に紅葉します。

写真は8月、岩手県淨法寺町での漆の木です。
実をつけています。

実には油脂があり、蝋燭(ろうそく)の原料になります。

思えば昔、、、。

2007-11-09 14:51:25 | 今日のひとりごと
うちの娘が小学校に通っている時、PTAのクラス委員が回ってきて学校行事のお手伝いをすることになりました。

お餅つき大会の時、おしるこをよそうお手伝いをした時です。
子供たちは家からおわんを持ってきます。

なんとほとんどがピンクやブルーの漫画のついたプラスチック製、オワン。
よそうとおしるこが汚い色に見えて、、、おいしくなさそう!

こんどは陶器の入れ物、金属の入れ物。
よそうと熱い、持ってらんないよお!

おっ、出たか!
いや、持つと軽いプラスチック製ウソ漆器!

やっと、出た!
本物の木製、漆塗りのお椀!
、、、うちの娘でした。
黒内朱のお椀はなんともおしるこが、おいしそう!
手に熱くなく、ほのかなぬくもり!
やっぱりほんものじゃなきゃ!

と、いうわけで
みんな、毎日、何でお味噌汁のんでるの?
お椀は何所へ行ったの?

そもそもの始まりはソコだったのです。

はじめまして!

2007-11-08 15:57:29 | 今日のひとりごと
11月1日開店、「おわんや巧」の女将です。
漆のお椀が大好きでお店を作ってしまいました。

おわんの専門店です。
漆器専門店も少なくなっている昨今、
おわんをメインの漆器専門店は
おそらく日本にうちだけではと思っています。

また、おわんといっても、
プラスチックから、黒と赤の合成漆を塗られたものなど、
ほんもののおわんは、なかなか売っていないのが現状です。

でも、本当のおわんは、
木をくりぬいて、天然の漆を塗ったものなんです。

なるべく、多くの方に、本当のおわんを使って欲しい
そう思って「おわんや巧」を作りました。

新米女将です。
新米ブロガーです。

どうぞよろしく!