毎年5月3日に行われる下鴨神社の「騎射流鏑馬神事」は、葵祭の前儀の最初で、祭の無事を祈る神事です。
その起源は、平安京が造営される以前に京都盆地を支配していた有力豪族のカモ氏が6世紀ごろから行っていた、馬を走らせる宗教行事なのだそうです。
新緑の糺の森。
午後1時の開始前から大勢の観客が待ち構えています。
神事をつかさどる斎主や「流鏑馬神事等保存会」会長の千玄室さんが、馬車で入場します。
最初に走る「一之射手」が平安時代の武官の装束(束帯)姿で入場します。
奉仕するたくさんの人たちも本格的な平安装束で入場してきます。
皆さん、烏帽子にカツラの枝とフタバアオイの葉を挿しています。
いつも日曜日に糺の森で活動しているボースカウト・ガールスカウトの子供たちも活躍します。
一連の儀式のあと、袖をたすき掛けにした射手たちが流鏑馬のスタート地点に向かいます。
100mおきに3つの的が設置されます。これは最もスピードが乗る第三の的。
最初の射手が、第三の的目がけて矢を放ちました。
矢が的に刺さったことを、的持ちの少年が確認しています。
次々に射手がやってきます。
きれいなフォロースルー。
的全体が落ちていますので命中ですね。
こちらも命中!
江戸時代の装束の射手も登場しました。
見事に命中!
小笠原流の訓練を積んだ乗り手と馬による演技です。
全部で15回近く、迫力ある疾走が見られました。
3つの的全部を射抜いて駆け抜けた女性射手もいました。
馬が走った後の馬場。
6尺(1.8m)幅で縄が張られています。
観覧するには、当日券もありますが、かなり競争がきびしいでしょう。
事前に下鴨神社で受け付けている「流鏑馬神事等保存会」に入会すると、会員限定の観覧区画で席を確保できます(それでも最前列で見たければ、開場12:00の1時間以上前に会員用の列に並ぶ必要があるようです)。
後方での立ち見は無料ですが、かなりの混雑になります。
〔投稿:SI〕