20数年前カーディーラーで働いている時
今の整備士は”修理屋”じゃない”交換屋”だと言われました
以前ブログで書いたかもしれませんが、昨今の各社パーツリストを見ると
ASSY(一式)部品が多くなりました。(バラになっている部品が無い)
例えば車でも使っているウォーターポンプなど昔はベアリングやらメカニカルやらバラ部品があり
分解して壊れた箇所だけ交換し組み立てたのですが、今では一式として取り扱われることが多くなりました。
これには賛否あると思います。
ASSY部品交換は部品価格が高額になるが作業工賃を安く抑えられる。
作業時間の短縮!働き方改革にのっとった良い事だと思いますが
技術力や機械知識、機械に対しての愛情愛着の低下が考えられなくもない。
しかし機械の構造を知らなくともスピーディーでかつ正確な交換技術があれば何ら問題はないわけで、
修理価格も事前に見積りを出せばトラブルは起きないでしょう。
現代ではこれが正マニュアルといえるでしょう。
細かい部品は低価格で済むが作業工賃が高くなる傾向。
これは技術力や知識をもちいてどこまでの部品を交換したら良いかを見極められるキャリアが必要です。
それは価格ばかりに気を取られ安く済まそうとした反面、ASSY交換の方が早くて安かったとか細かい部品だらけで
組間違えたり、はたまたASSY交換の方が耐久性が向上していたなんてことも
しかし、難しく時間が掛かる修理程アドレナリンが放出され完成した暁には修理屋の醍醐味を味わうことができる。
となると金じゃなく愛情愛着が原動力となり、仕事のやる気向上につながりお客さまへ熱くしつこく語ることができる
さーここで長ったらしくなった前置きを踏まえて下の写真をご覧ください
とある機械の電磁クラッチの”故障だった訳”の写真です。
症状・・・ 掻き込みローターが回らない。
原因・・・ 電磁クラッチがなんらかの理由で固着
故障個所・・・ ユーザー様が自らメーカーへ対処電話をして言われたとおりにクランクを用いて
プーリーを回したら、直結になってしまっている電磁クラッチごとを回したが為、断線及び
電磁クラッチ部の固定プレートを破損してしまった。
これは”壊れたのをもっと壊してしまった”二次災害です。
修理する時、何故この故障が起きたのかを探ります。この時、問診がかなり手掛かりとなります。
壊したのか?壊れたのか?を見極めないと破損した部品をたとえ交換しても壊れた原因が分からなければ
故障がすぐ再発する可能性があるわけで、ましてやお客様へ説明が出来ない。
私がお客様だったら必ず壊れた原因を問うので。
とりあえずこの部品金額を調べたらなんと¥40000-
お客様が納得しても俺が納得できないのでとりあえず電磁クラッチをバラしたら
ベアリングが焼き付いて固着しただけだった。
無論、パーツリストを見ても電磁クラッチはあってもベアリングは載っていない。
ベアリングを外してみると、規格サイズのベアリング!しかもウチに在庫があってかつ即納で神ったので
修理代金は
よんひゃくまんえん
鬼農
群馬県ランキング