シジュウカラ(Great Tit / Parus major)
スズメよりもやや小さく、全長約14cm。
低い山から住宅街の緑地まで広く生息し、一年を通してよく見かける、大変ポピュラーな野鳥。
―――とのことですが。
私はこの春、ズームの効くデジカメを入手するまで、こんな鳥が身近にいたことに全く気づきませんでした。
義父が時々、パンくずを庭にまいてスズメにやっているのですが、ある日、その群れの中に別の鳥が混ざっていることに気づきました。
白黒っぽくて小さいといった見た目の特徴から、シジュウカラだろうという話になり、もっと詳しく観察するために、庭木に専用の餌を用意してみました。
小麦粉、ラード、砂糖、たまに雑穀などを混ぜて作るペーストは、バードケーキという野鳥の餌です。
松かさの中に少しずつ詰めて、サンシュユの木の枝にぶら下げました。
作成担当の妻によると、メジロ用のレシピをアレンジして、甘さひかえめ、ちょっと堅めにしてみたそうですが―――さて、どうなるか。
松かさをぶら下げてから2~3日後。
狙いどおり、シジュウカラがサンシュユの枝にやってきました。
松かさの中に顔を突っ込むようにして食べています。
大成功!と思われたのも、つかの間。。。
カラスがやってきて、松かさごと食べられてしまいました。
カラスがとまれないような細い枝に設置しても、遠い足場からクチバシでたぐり寄せて、持っていってしまいます。
ワイヤーで厳重に巻き付けると、今度は枝ごと折られる始末。。。
カラスとの知恵比べの結果、試行錯誤をかさねて完成した餌入れがこちら。
ダイソーの小さな魚焼き網をペンチで丸めて、造花用のワイヤーで補強した、筒状のお団子ケースです。
これにはカラスもお手上げだったようで、以後、餌を丸ごと持っていかれることはなくなりました。
網の隙間に、クチバシを器用に突っ込んで食べています。
少し食べては、ツツピー!ツツピー!とよく通る声で鳴いて、仲間とコミュニケーションを取っていました。
この春、うちの庭に通ってきていたシジュウカラは、ペアが1組、シングルのオスが1羽で、合計3羽でした。
シジュウカラのオス・メスは、首から腹にかけての黒い筋の太さで見分けます。
これは黒いネクタイ状の部分が太いので、オスですね。
つがいのオスの方ですが、とても活動的で、よく食べ、よくさえずっていました。
こちらはメス。
ネクタイが細く、ややおっとりした雰囲気でした。
それにしても、なんと綺麗な羽根の色でしょうか。
ツヤのある黒と白のコントラスト、明るい黄緑からモスグリーンのグラデーション、翼のふちのライトブルーと濃いグレーのストライプ。
こんなに美しいものが目の前をチョロチョロしていても、こうやってじっくり見る機会がなければ、全く気づかずにいたんですね。
自力で餌を取れなくなったり、栄養が偏ったりしてはいけないので、バードケーキの設置は、自然の餌が少ない期間だけ。
鳥たちの様子を見ながら、今年は4月下旬に片付けました。
次の冬もまた用意して、ささやかながら、冬越しの手伝いをさせてもらおうと思います。
造花ショップの休業後、いつのまにやら野鳥の観察記と化してしまっている、このブログ。
以前から覗いてくださっている方々には、「何だこりゃ!?」と呆れられているに違いないと思っていたのですが、このところ身内や友人・知人から、「鳥ブログ、読んでるよ」と、声を掛けられる機会が出てきました。
不定期更新もはなはだしく、内容も偏る一方ですが、今後も気ままに更新していきたいと思いますので、お暇なときに覗いていただければ嬉しいです。
イソヒヨドリの観察の合間に練習をかねて撮影してみた、いろいろな鳥の写真をご紹介します。
まずは、春先にいつも庭先で遊んでいた、スズメの夫婦から。
スズメは一番身近にいる野鳥ですが、体が小さく、警戒心が強く動きも速いので、撮影が意外に難しい=練習にはもってこいのターゲットでした。
朝靄の中のスズメ夫妻。
横顔はとてもかわいいのですが……
正面顔の、この破壊力。
笑いをこらえきれず、手ブレしそうになったことも度々。
ちょっと、密着しすぎじゃないですか?
「何見てんのよ!」
……失礼しました。