住んでみた京都

東京生まれの京都在住人からみた、観光だけではわからない京都情報を発信したいと思います。

特選・京言葉講座 「ぶぶづけでも、おあがりやす」

2009-11-13 00:56:34 | 京都
京都人のカラお世辞の代表格「ぶぶづけ」
もともとは「お茶漬け」のことです。
正確にいえば、ご飯のうえにお漬物をのせ、それに上からお湯をかけたもの、ということになります。
京都人に、「何もおへん(ありません)けど、
ぶぶづけでも、あがってっておくれやす」と言われたら、
危険な赤信号がともっている、と言われています。

つまり、「もう食事の時間になるのに、まだ長居をするつもりなの?
さっさと帰ってくれない?」という意味なのです。

ただ、私は出身は東京で、京都に住んで二十年近くになりますが、
一度も実際に言われたことも、言われたという人にあったこともありません。
生まれながらの京都人である友人数名にも聞いてみたところ
「いやあ、うちもそんなん、言わへんわ」とのこと。
どうやら、昔はあったことはあったけれど、今は死語の一種だそうです。
もし言う人がいるとしても
「西陣かどっかで、うんと年のいったお家はんが、仕事の遅い職人さんに言ったりするくらいなんと、違うかなぁ」
とのことです。

ちなみに、私もその友人たちも住んでいるのは伏見、つまり、初詣で有名な伏見稲荷のすぐそばです。
このあたりは、友人たちに言わせれば
「京都や、言うても、ホンマの京都京都した京都やおへんさかい」
 (京都ではないから、ねぇ)
「そうや、あの辺と違うて、このあたりはイケズもようせんし」
 (他人に意地悪をしたりも、しないし)
「御所や西陣言うたら、とても人の住めるところやないさかい」
「おお、怖。あんなところ住む、思うただけでも恐ろしいわ」
と、大盛り上がり。

でも、この会話もちょっぴりコワい気もするんですけど…


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