熊本県の歯医者 みすみ歯科クリニックの友人 予防戦隊歯ピカレンジャー
・・・・・前回までの粗筋・・・・
無人島から無事救出された虫歯博士は、半年間の虫歯予防活動の遅れを取り戻そうと、歯ピカレンジャーと共にすぐさま小学校での活動を再開した。
「おいーっす!わしは虫歯博士じゃ!」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・「歯ピカレンジャー参上!」最高潮の盛り上がりをみせていた。
ところが、またもや宿敵バイキンジャーが、予防活動を邪魔するために突然乱入して来たのであった。
子供たちの運命やいかに!虫歯博士と歯ピカレンジャーよ、さーどうする!!
・・・・・ここから本編・・・・・
泣く子もおお泣きするバイキンジャーの乱入に、
とくに最前列の1年生はビビリまくりであった。
それをよそ目に女王ドロンジョーの手下、ネバネバとベトベトは、
歯をあっという間に溶かしてしまうという
世にも恐ろしいウンチプラークをお尻から次々と抽出した。
「オラオラオラーッ!俺たちのウンチをくっつけて、
みーんな虫歯にしてしまうネバー!」とバイキンジャーの切り込み隊長ネバネバが大
暴れをはじめた。
その子分のベトベトも、巨大なウンチプラークを振り回して、
子供たちを恐怖のどん底に突き落とした。
何が起こったのかわからぬまま固まっていた先生達も、事の重大さにようやく気つ”
き始めた。
「これは いかん!歯ピカレンジャーよ!子供たちを救うのじゃ!」
博士は、歯ピカレンジャーに命じた。
「はい博士!私たちにお任せください!」
歯ピカレンジャーは、大暴れしているバイキンジャーに戦いを挑んだ。
ところが、バイキンジャーは先生を人質にしながら
巧みにウンチプラークを子供たちに浴びせるのであった。
悲鳴を上げて逃げ惑う子供たち・・・・。
しかし、アホなバイキンジャーは自らのエネルギー源でもある
ウンチプラークを使い果たし、力尽きてついに取り押さえられてしまった。
「あたしらが悪かったドロ・・・もう二度と邪魔しないドロよ・・・うっ・・ううっ・・・」
あの虫歯菌軍団バイキンジャーの女王ドロンジョーらしくない
弱弱しい姿を見せていた。
「へー、ばい菌のくせにいっちょ前に泣くのね。」
歯ピカレンジャーレッドが厭味を言った。
「よすんじゃレッド、バイキンジャーも反省してるようじゃから」
博士は涙にとても弱い男だったのである。
「だって博士!忘れたんですか?あんなひどい目にあったんですよ!」
「わかっておる、しかしわしも鬼じゃーない、罪を憎んで
菌を憎まずじゃ、のうみなの衆、カーッカッカッカッ!!」
博士は、まるで黄門様のように無理やり解決してしまった。
「おー!何と心の広いお方ドロ、ねーネバネバ、ベトベト、
お前たちもよーくお礼を言っとく ドロよ。」
「アーイアーイサッサー!」
バイキンジャーはペコペコと何度も頭を下げながら、
惨めったらしくその場を去っていった。
「本当にこのまま逃がしていいんですか?博士!」
「かまわんかまわん、わしらは無敵の予防戦隊じゃて!正義は勝つんじゃ!
余裕余裕!!カッカッカッ!!」
「そういうあんたが誘拐されて、みんなに迷惑かけたんじゃ・・・・・??」
と言いたい気持ちを歯ピカレンジャーたちは抑えた。
そして再び講堂に平和な静けさがもどった。
レッドがしっかりとした声で言った。
「チビッ子達!大丈夫だった?今から私の話をよーく聴くのよ。
さっき、バイキンジャーにウンチプラークをつけられた人は
よーく歯磨きをしとくのよ。そうしないとすぐに歯が溶けてくるわ。」
「そうじゃ、そうじゃ、そのとうり、そもそもそれが基本だそうじゃ!、
先生方もよーく指導して下され。お願いしますよ。」
校長先生が言った。
「みんな!虫歯博士と歯ピカレンジャーに拍手をお願いします!」
講堂に割れんばかりの拍手が鳴り響いた。
「それじゃー歯ピカレンジャーよ、最後にあのかっこいいポーズをキメて退散じゃ。」
「はい!博士!・・・この世に虫歯がある限り・・・どこからともなくやって来る
・・・・・・!!」
歯ピカレンジャーは、歯ピカ走りで疾風のごとく消え去った。
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・・・・・・・・・それから数日後、青海小学校では
何事もなかったかのように平穏な時間が流れていた。
そして、それからまた数日後、歯ピカレンジャーの元に
全校生徒からの感想文が届くのであった。