やまさんのエンジョイ生活 Ver.2

趣味の登山、映画鑑賞、読書を日記風に紹介してます。

読書20202月から

2020-07-09 | 読書

2月9日(日)         「赤い髪の女」(オルハン・パムク著)

       2019/12/7 朝日新聞 「重低音で潜む、父殺しのテーマ」と紹介

 ある晩、父が失踪した。少年ジェムは、金を稼ぐために井戸掘りの親方に弟子入りする。厳しくも温かい親方に父の姿を重ねていたころ、1人の女に出会う。移動劇団の赤い髪をした女優だ。ひと目で心を奪われたジェムは、親方の言いつけを破って彼女の元へ向かった。その選択が彼の人生を幾度も揺り動かすことになるとはまだ知らずに。父と子、運命の女、裏切られた男…。いくつもの物語が交差するイスタンブルで新たな悲劇が生まれる。ノーベル文学賞作家の傑作長篇。

 

2月14日(金)         「脳に棲む魔物」(スザンナ・キャハラン著)

  

 マンハッタンでひとり暮らしをする24歳の新聞記者スザンナが心身に変調を来したのは、ある朝突然のことだった。最初は虫に噛まれたものと高をくくっていたところ、徐々に左腕がしびれ、それが左半身にひろがっていった。同時に、仕事への意欲を失い、部屋の片付けさえできなくなる。幻視や幻聴を体験したすえ、口から泡を吹き、全身を痙攣させる激しい発作を起こすまでになる。医師の見立ては精神障害ないしは神経疾患。処方薬はまったく効果がなく、検査でも原因を突き止められない。症状は悪化の一途をたどり、医師たちが匙を投げかけたとき、チームに加わった新顔の医師が精神疾患の疑いを否定し、最新の医療研究が明らかにした病因を提示して…人格を奪われ、正気と狂気の境界線を行き来した日々を、患者本人が聞き取り調査や医療記録、家族の日誌などから生き生きと再現して全米に衝撃を与えた医療ノンフィクション。 

 

2月20日(木)     「831/4歳の素晴らしき日々」(ヘンドリック・フルーン著)

  

 オランダ、アムステルダムのケアハウスで暮らすヘンドリック83歳。変わらない生活に辟易した彼は、もっと人生を楽しもうと、仲間と共に“オマニド(年寄りだがまだ死んでない)クラブ”を結成する。カジノに行ったり、電動カートを乗り回したり、恋をしたり。しかしそこには手強い施設長や厳しい使用規則、血糖値など、様々な壁が立ちはだかり…。高福祉国家をシルバージョークで皮肉る、オランダ32万部のベストセラー!

 

2月26日(水)    「あなたがいるから、わたしがいる」(メリッサ・フェイ・グリーン著)

  

 

 エチオピアで、HIVキャリアをはじめとする、たくさんの孤児のために、献身的な活動をしている、実在の女性の半生と子供たちとの交流を描いたノンフィクションです。
主人公ハレグウォイン・タファッラが、その活動を始めたきっかけ、日々増え続ける子どもたちを育てるための苦労、個性的な子どもたちとの交流、世界的に高まりつつある名声の中で生じた失敗などが、生き生きと描かれています。
 背景には、エイズにより、子ども400万人を含む、2000万人以上が死んだというアフリカの恐るべき現実があります(エチオピアでは、子ども全体の10人に1人は孤児だと言われています)。
こうした状況の中で、時に絶望しながらも、子どもたちのために前向きに生き続ける主人公の姿は、私たちに大きな勇気と希望を与えてくれます。
すべての読者に読んでいただきた1冊です。

 

3月21日(土)       「熱源」(川越宗一郎著)

  

 故郷を奪われ、生き方を変えられた。それでもアイヌがアイヌとして生きているうちに、やりとげなければならないことがある。北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)。人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されながら、それでも生きていくための「熱」を追い求める人々がいた。明治維新後、樺太のアイヌに何が起こっていたのか。見たことのない感情に心を揺り動かされる、圧巻の歴史小説。

 

3月24日(火)       「淳子のてっぺん」(唯川 恵著)

  

 2016年10月に逝去した登山家・田部井淳子。男女差別が色濃い時代、女性として世界で初めてエベレスト登頂に成功した彼女は、どのように生き、どのように山に魅入られたのか―その物語を完全小説化。山を愛し、家族を思い、人生を慈しんだ淳子が、その“てっぺん”に至るまでの、辛く苦しくも、喜びと輝きに満ちた日々。すべての女性の背中を優しく押してくれる、感動長篇!

 

4月2日(木)          「革命前夜」(須賀 しのぶ著)

  

 バブル期の日本を離れ、東ドイツに音楽留学したピアニストの眞山。個性溢れる才能たちの中、自分の音を求めてあがく眞山は、ある時、教会で啓示のようなバッハに出会う。演奏者は美貌のオルガン奏者。彼女は国家保安省の監視対象だった…。冷戦下のドイツを舞台に青年音楽家の成長を描く歴史エンターテイメント。大藪春彦賞受賞作!

 

 


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