辛口KOJIの 「キリリ」 といこう!!

HIV陽性者の家族と友人の会1st.geocities.yahoo.co.jp/gl/base_kobe

大阪府茨木市立北陵中学校

2007年10月01日 | エイズの活動

同校は、平成14年度から16年度に、文科省のエイズ教育推進指定を受けて3年間エイズについての総合的な学びを実施し、指定終了後も独自の学びを続けています。

エイズ教育の推進指を受けた多くの学校は、指定を終えると学びを止めてしまいます。HIVが増加しているにも関わらず止めてしまうのです。そして、文科省も推進指定そのものを止めてしまいました。(意味不明)

私は、5年前から、同校で3年生を対象に授業をさせて頂いています。3年生のテーマは、「性の自立」、「性の自己決定」、「エイズとともに生きる」という素晴らしいテーマです。

去年は、「HIVとメディアリテラシー」、一昨年は、「HIVと同性愛」など、中学としては、本当に難しいテーマで90分間の授業をしています。大学並みの長時間授業を中学でできるのもすごいことです。もちろん、教職員や保護者の皆さんもご参加頂いています。

そして、今年は、HIVではなく、『性的少数者』。つまり、『繁内幸治はなぜゲイなのか?』というテーマで授業依頼を受けました。大いに子ども達に、性的少数者として生きる私自身を語りたいと思います。

同校は、校長先生を含む全ての教員が、担当する教科に落とし込んでエイズを3年間学び続けています。国語、数学、社会、理科、英語、美術、音楽、家庭科、保健体育など、本当に多様な学びです。私の全国講演のテーマ『エイズで学ぶ-心豊かに生きるために』を実践している公立中学です。

先日、3年生の学年主任の先生から、「今年は、エイズではなく、教員が一番教えにくい性的少数者の人権について、繁内さんに直接語って欲しい」との嬉しい依頼がありました。

そして、明日、今年4月に新任された校長先生に、性的少数者の人権について直接お話をします。

校長先生が自ら生徒に先駆けて(授業は11月)学びたいとのご意向ですから、本当に嬉しいですね。そして、私がゲイをカムアウトして話をすることによって、北陵中に必ずいる性的少数者の生徒を励まして欲しいとのことですから、本当にエイズで学び続ける同校の真摯な姿を垣間見ることができて嬉しい限りです。

全国の学校では、性教育がしにくくなる中で、同校の学校を上げての取り組みは本当に頭が下がります。先生方全員がエイズを年間を通じて教えますから、3年間の間に生徒は、私もびっくりするほど生きることの意味について深い学びをします。

今年は、同校の生徒達が、近辺の4大学で昼ごはん時に、学食で中学生がエイズの募金をしました。きっと大学生にもインパクトがあったことと思います。もちろん、茨木市内の小学校でも授業をしました。

JR茨木駅前での募金活動、校区内のコンビニ、クリニック、郵便局など多くの事業所で、生徒達の手作りのポスター、募金箱がエイズの予防啓発に活躍しています。一中学の学びが校内だけではなく広く地域に向けて積極的に展開されています。

また、10月5日の夜に、神戸YMCAで催される(財)台湾のレッドリボン基金会の秘書長等を招いての懇親会にも、校長先生自らご参加して頂くことになっています。

明日は、校長に大いにゲイを語りましょう。そして、性的少数者とともに生きる心優しい市民社会に向けて、生徒達に語りましょう。私は、同校の取り組みに関わらせて頂いていることを誇りに思っています。

大阪府茨木市立北陵中学校HP

http://www.educ.city.ibaraki.osaka.jp/hokuryou-j/


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