2015年4月19日。
6年ぶりの豊田地区・ホーラエンヤ祭は朝から雨。
天気予報を鑑みて、地区の役員さんたちが9時に開催か中止かを判断する。
まだか、とじれていた時に船方衆のまとめ役、親父から電話で開催とのこと。
「やった!祭だ!」
集合時刻より早めに公民館に集合すると、みんな明るい表情だ。
さっそくお姉さま方に化粧をしてもらう。
化粧を済ませ、祭の開始時刻までお神酒をいただきながら待つ。
ところが、雨は止まない。
止まないどころか、その勢いは強くなってきた。
不安が混じりながら、「やれる!やれる!」の声。
そして、まさかの直前での中止判断。
いままでの練習が思い出され、悔しい思いがにじむ。
みんなが堪えながらお神酒を飲む。
「せめて祭りの準備を整えて、記念撮影をしよう」
長襦袢を着て、その上に着物をきて鉢巻きを締める。
口紅を塗って完成。
やれなかったけど、このメンバーでやってきて良かったと思えた。
この後はもう、飲むしかないです。
親父の家にいきなり押しかけたにもかかわらず、快く歓待してくれました。
これまでを思い出しながら、下らない話で笑いながら、でも悔しい。
海士の祭らしく、歌が始まり、踊りが始まる。
やっぱり芸達者が多い。年季が違う。
笑い転げたり、酔いつぶれたり。
写真は撮れなかったけど、やっぱり諦めきれなくて
みんなで勝手に船を出した。
声を出し、力を込めて櫂を握ったら少しだけ気持ちが晴れた。
それから、地区の公民館で正式な直会。というか、残念会。
それから、船方衆の監督兼、御世話になっている漁師さんの家に呼ばれて
また飲んだ。
途中、亡くなった伝説の親父「大黒屋」に突撃して親父さんの家に手を合わせた。
悔しくて涙が出るほど祭に気持ちを込めていたことが分かった。
だから11時間も飲んでしまったのだ。
祭、やりたかったな。
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