おじさんの恋

アラフォー独身女性との恋に落ちたおじさんの独り言

思い起こせば

2020-04-04 23:49:36 | そもそもは
思い起こせば、もう20年以上前になる、彼女に初めて会ってから。たまたま引っ越し業者でアルバイトをしていた彼女が引越しの見積もりのプロと一緒に単身赴任中の私の部屋にやってきた。私は、その時、6年以上も継続した単身赴任を終えて自分の家に帰るための準備をしていたのである。引っ越し業者に電話した時に、その電話を取ったのが彼女で、そのまま担当になってやってきたというのが成り行き。アルバイトであるがゆえに専門知識もあまりなく、危なっかしい担当ではあったが、実に真面目に対応してくれた。

そんなことから、仕事上で連絡を取ることになり、メールのやり取りをするようになった。その時の私は40代、彼女は20代、年齢にして15歳も離れ、普通なら恋愛の対象にはなりにくい年齢差である。事実、メールの内容は引っ越しに関する問い合わせ、それに対する回答ばかり。無事に荷物の搬出も終え、不用品が残っている部屋に彼女もいて、「いろんなものを残されるんですね。」と私に話しかけるでもなく、独り言のようにつぶやいたのが聞こえたので、「まだ使えるんだけど、持って帰っても、自宅にあるものとダブっちゃうし、しまっておく場所もないしね。もったいないけど処分してもらうことにした。」と、打ち合わせ済みの事を繰り返すように口に出した。

「私が使わせてもらってもいいのかしら。」と思いがけない言葉を発した彼女に対して、「えっ、オジサンの使い古しだよ。処分すると思ったんで掃除もしていないし、いいの?」と聞き返した私に対して「私が使っているものよりいいものばかり、誰が使ったのかわからない中古品じゃなくって、お客さんが大事に使われたってことが分かっているものですから、頂けるものならすごく嬉しい。」と真面目な表情で語る彼女に、「処分するのにはお金もかかるし、捨てなくて済めばその費用も助かる。それに、貴女のような方に使っていただけるのであれば、私も嬉しい。」何を彼女が使うことにしたのかは不明なまま、後から請求されることになっていた処分費用が少なくて済めばこちらも勿怪の幸いとばかりに、「必要なものは使ってくださいね。汚いままで申し訳ないけど‥。」と、彼女には伝え、最後の部屋の掃除を始めようとしたら「私も手伝います。」と言いながら、こちらの答えを待つまでもなく、処分予定の掃除機を使って掃除を始めてしまった。

「そこまでは契約に入っていないよ。あり難いけど、後は私がやるから。」といった私に対して「ふふ、掃除のふりして、頂くものの品定めです。」と言いながら、床掃除を始めてしまったので、私は窓掃除。マメに手伝ってくれた彼女のおかげもあって、部屋の掃除は予想より早く終わり、がらんとした部屋で、しばらく言葉を交わす時間ができた。

さて、この続きはまた・・。


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