おフランスの子育て事情・少子化対策

先進諸国の中でもトップクラスの出生率を維持しているフランスの子育ての様子、少子化対策をご紹介します。

おフランスの原子力教育

2011-05-31 | 教育制度
おフランスの電力の約75%は原子力発電所の供給に頼っています。
これだけ原子力発電の依存度が高いためなのか、原子力に関する教育はずいぶん早くから学校教育の中で取り上げられています。

だいたい小学校の高学年くらいから始まって、いろいろな教科の中で原子力について勉強していきます。
具体的には、
< 地理 >
自然や環境について勉強するときに、環境を汚染するもののひとつとして取り上げる。
< 理科、科学 >
発電技術について勉強するときに、いろいろな発電技術のひとつとして学ぶ。
< 社会 >
エネルギーの必要性と原子力を使うことの経済的効果を、政治的な側面も含めながら理解する。逆に原子力をエネルギーの産出に使わない場合は、代わりに何をしなくてはならないのか。

というように、原子力の危険な面と社会に貢献する面と、両方から教わります。

日本を見てみると、学校教育の中で取り上げられる原子力問題は、第二次世界大戦中の原爆投下の被害についてだけで、原子力に関して、よい面も悪い面も含めた客観的な情報を伝えていません。危険なものだからこそ、原子力や放射能のことを国民全体がきちんと理解するように、政府が努力をすることが必要ではないでしょうか。

福島の事故以来、ようやく、放射能の量と危険のレベルが具体的な例を使って報道されるようになりましたが、まだ、知識として十分ではありません。実際、放射能は微量なら自然界に普通に存在するものであるのに、「いつもゼロでなくては危ない。」と信じ込んでいる人もたくさんいます。とにかく原子力は危険、いけないもの、というような感情的な反応をするのではなく、もう少し教育制度の中に取り上げることが必要だと思います。

メールアドレス : ofuransunokosodate@mail.goo.ne.jp


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