平安時代後期の絵巻物で日本三大絵巻物(源氏物語絵巻 伴大納言絵巻)の一つ。
3巻からなる。信貴山に毘沙門天を祭った僧命連に関する奇跡譚を描いたもの。
やまと絵技法の傑作とされ作者は鳥羽僧正ともいわれるが不明。
「山崎長者巻」
命蓮が山崎の長者のもとに托鉢に使用する鉢を飛ばし、その鉢に校倉造りの倉が
乗って、倉ごと信貴山にいる命蓮の所まで飛んできたが米俵だけは長者の下へ返した
という話。
「縁起加持巻」
命蓮の加持祈祷の力で醍醐天皇の病気が治る。 剣の童子が空を飛び、
金輪を転がし、天皇のいる清涼殿に現れ天皇の病が治る。
「尼公巻」
信濃国から姉の尼公が命蓮を探しに来るが見つからず、東大寺の大仏様にお祈りすると
信貴山の方向を指され再会する。その後、共に修行に励む。
5月22日まで奈良国立博物館で史上初の3巻すべての場面を同時展示されています。
4月29日からは、なら仏像館がリニューアルオープンします。
この機会に、聖徳太子ゆかりの信貴山朝護孫子寺へもお参りしたいものです。
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