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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

file.no-63 『白菜漬け』

2006-12-26 00:07:12 | フード
  
冬の野菜と言えば、白菜もそのひとつでしょう。
皆さんは、白菜をどのようにして召し上がりますか。鍋物? 炒め物? 煮物・・・は、鍋物とかぶるか?
私は、漬物にして食べるのが簡便なので好きです。

「漬物の漬け方を知らない」と、店の同僚に言われました。嫁入り前の女が、漬物の漬け方も知らないでどうするんだ?と思ったものです。
家庭ごとに、漬物はレシピがアレンジされるのが常であり、嫁ぎ先の味をお姑さんから教わるのも大事ですが、先ず実家の味を知らないようではお姑さんに小馬鹿にされると思うのですが・・・。
昭和は過ぎ去ってしまったのだなと、つくづく思わさせられます。

簡単に言えば、漬ける材料の重さの三から五厘の塩で、漬け込めばよいのです。
それだけ!

もちろん、使う材料、漬ける場所(軒下、納屋、室内など)、漬け込む時間・・・。それらで、歯ごたえも風味も違ってきます。その違いが、家庭ごとの味というのでしょう。

大原則のレシピは、以下のようなもの。
 白菜のような菜類を用意し重さを量る。水洗いし、笊に打ち揚げる。
 重さの五厘ほどの塩を量り、少し取って水に溶かしておく。
 お湯をかけて消毒しておいたステンレス、陶製の容器に、菜を入れながら、塩を少しずつ振る。
 昆布の切れ端、唐辛子、檸檬の皮も入れ込む。
 最後に、塩を溶かした水を上からかけて、落し蓋をし、材料の重さの二倍ほどの重石をする。
 風通しのよい場所で、二日ほど放置。香りがしてきたら適時食す。

塩は、一袋400円程度のものを使い、安すぎるものは避けるが吉。昆布は、出汁をとった後のものでよく、檸檬や柚子の柑橘類の皮は香り付けに最適。
市販漬物は、香料や保存料がバカスカ入っていて、味も濃い。自家製のほうが、好みの塩分で漬けられますし。

私は、漬け上がったものを二度漬けします。
 三日間以上漬けておいたものを、別の漬け汁に漬け込みます。
 本物の味醂や酒、麹を溶いた湯冷まし、あるいは果物を絞った汁などを漬け汁とします。
 冷蔵庫に入れて、半日ほどで味がしみてきますので三日以内に食べきります。

二度漬けしますと、風味がさらに自分好みに仕上がりますので、格別に美味。
例えば、麹を使いますと、大根の薄切りの塩漬けも、べったら漬け(ばったら漬けとも)風味になり甘党の方にも漬物が好まれるように。

今冬は、白菜や大根類が価格が暴落しました。その分、買い求めやすい。
野菜は、漬物にすると、脱水作用でカサが減り、一株でもペロリと食べやすくなる。それは、食物繊維を簡単に摂取できるということ。
塩漬けや糠漬けは、乳酸発酵を促し、食べることで乳酸菌を摂取もできる。
家庭の味を開拓し、健康維持のためにも、皆さんも漬物をぜひお作りくださいませ。

ただ、塩分が・・・高血圧が・・・と心配の方は、漬物を召し上がったあとには、果物・・・バナナなどをデザートにしてカリウム摂取をこころがけるとよろしいかと存じます。

・・・なにやら、今回はただの漬物説教に終始しましたが、これもまた季節柄風情があるということでお許しを。

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