東レとユニチカは、キャンペーンガールの起用を2024年末をもって終了する。繊維やビール大手が広告塔として期待を寄せた「キャンギャル」は、かつて「芸能界の登竜門」としても知られたが、近年はPR戦略の見直しや消費者意識の変化もあり、終了が相次いでいる。 「一定の役割果たした」 「東レの水着をまとい、体当たりで突進した経験は、私の人生の宝物です」――。 11月、「東レキャンペーンガール」の終了を知らせる広告には、1986年に起用された女優、山口智子さんが登場。山口さんのコメントが添えられた。 81年に「東レ水着キャンペーンガール」として始まり、山口さんや藤原紀香さん(93年)らが起用された。当初は水着素材の販売拡大や水着の消費喚起を狙った。2015年以降は現在の名称となり、スポーツ用品など水着以外の素材のPRも行ってきたが、今後はキャンペーンガールを用いた活動はしない。「企業のブランド価値向上を考える中で長年検討してきたが、一定の役割を果たしたと判断した」(広報)と説明している。 キャンペーンガールの起用は、繊維業界で1960年代、ビール業界で80年代から活発になった。繊維大手は、女性用水着で新素材やデザイン性をアピールした。ビール大手はジョッキを片手に持つ女性のポスターを飲食店に貼り出すなどして売り込みを図った。 東洋紡やキリンビールは既に終了 しかし、2000年代に入ると終了が相次ぐ。女優の井川遥さんらを起用した実績のある東洋紡は02年に、米倉涼子さんらを輩出したキリンビールは03年に起用を終え、他社も続いた。今年11月に東レが発表した直後、ユニチカの上埜修司社長は決算記者会見で「半世紀の役割を終え、一つの区切りとする」と述べ、年末での終了を表明した。 終了について、各社はPR戦略の見直しを主な理由に挙げる。 繊維大手は、水着以外の高機能素材が増え、事業の多角化も進んだため、水着素材だけをPRする意味合いが薄れた。ビール大手も健康志向の食品など、ビール以外の商品が増えた。特定の性別や外見に依存した広告が好まれなくなるなど、消費者や社会の意識変化も進んだ。 ニッセイ基礎研究所の小口裕准主任研究員は「時代や社会によって商品やサービスの訴求ポイントは変化する。幅広い消費者が分け隔てなく共感を寄せることができるブランド戦略が求められる」と指摘している。(読売新聞) |
キャンギャルはセクハラとか言われちゃうんですかね。
まあ、時代は昭和ではなく令和ですからね。
そうしたらビールの水着姿のポスターも無くなるのでしょうか?