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ミーターの大冒険 第九部 エピローグ 第38話 大マジェラン銀河

2023-02-26 03:27:22 | エピローグ
220第38話大マジェラン銀河へ
ミーターの大冒険 
第九部 
エピローグ
第38話

大マジェラン銀河へ

おおまかな銀河史

 本編を繙(ひもと)く前にこの物語に至る歴史の概要をお示しすることは読者には有益になるでしょう。

前史

地球暦12500年=銀河暦元年
 トランター帝国、銀河帝国となる。

銀河暦500年ごろ
 身代わりの天使出現。

銀河暦900年ごろ
 最後の地球残留人(ニフ人)、地球を去ってアルファ星に移住。

銀河暦2000年ごろ
 ダニール・オリヴォー、イオス星にロボット修理・製造工場を建設。

 偉大なるルエリス、穏和な統治システムを提唱。

銀河暦8789年
 惑星リゲインの「文芸復興」、8年で破綻。

銀河暦11865年
 女性型ロボットドース・ヴェナビリ、イオスで製造。

銀河暦11988年
 ダニール・オリヴォー、デマーゼルと名乗って、銀河帝国の宰相となる。

 クレオン一世、ハリ・セルダンの誕生。

銀河暦12028年
 ダニール・オリヴォー、首相を辞任。後継にハリ・セルダンを指名。

銀河暦12038年 
 ハリ・セルダン、宰相を辞任。

銀河暦12040年 
 ウォンダ・セルダン生まれる。

銀河暦12048年 
 ドース・ヴェナビリ、死去。ベリス・セルダン生まれる。

 ハリ・セルダンの盟友ユーゴ・アマリル没。

銀河暦12066年
 ダニール・オリヴォー、地球探索。

 ダニール・オリヴォー、ガイアを計画。

銀河暦12067年=ファウンデーション暦元年
 ガール・ドーニックら百科辞典財団、ターミナスへの計画決定。

 ハリ・セルダンに対する裁判の結果、公安委  員会は百科辞典財団をターミナスに放逐。ガール・ドーニック、ファウンデーションの51番目の委員になり、第1ファウンデーション全般を仕切る。ボー・アルーリン、ガールを補佐し、第2ファウンデーションとの繋がりを助ける。

(ほぼデイヴィッド・ブリンの銀河史の概略に従っております。)

あらすじ
 
 アンセルムは、いよいよ3人に分担して行動するように促す。

 ハニスとペイリーはターミナスのモーヴに向かう。

 そしてターミナスの帝国辞書編纂図書館の役割は、完全に終了した。暫定的に帝国辞書編纂図書館(イルミナ)の機能はファー・スター2世号のコンピューター内で機能し、新たなリーディング場所に近いうちに再設置される。

 方や、ミーターとアンセルムは、イオス星のドース・ヴェナビリとレオナルド・セノビアレッラに面会していた。

 ハニスとペイリーはアルカディア農園への帰途、紅く紅葉したコキアの丘 (Red Wall )に火を点け迫り来る政府軍を無防備にさせる。

 それはすでにペイリーの策謀でアルカディアそっくりの2万体のチクタクをターミナス全土に繰り出させ、市民を反政府運動へと仕向けたからであって、政府軍のアルカディア農園殲滅を事前に防いだばかりでなく、市民と燃え盛る紅い壁に挟まれて、政府軍は一目散に丘から海岸めがけて武器を放棄して退散したからであった。

すでにドースは、アンセルムの意向を理解しており、マジェラン銀河への遠征隊をアンセルムに担ってもらうことを彼に話すのであった。

ミーターは、アンセルムとの同行を希望したのであったが。


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(イオス星のロボット製造・修理工場の大広間)

ドース アンセルムさん、ご覧なさい。
 これは、我が盟主とハリ・セルダンが首相を務めていた500年前にトランターの宮殿の謁見の間におかれていた、オパール原石の巨石です。
 そして、その上に深緑色に輝く銅鉱石製の階(きざはし)です。

 あなた様なら、これがどんな意味であるかお分かりでしょう。

アンセルム これがですか!行方不明になったオパールの巨石ですか!そして銅鉱石の階!

 大マジェラン銀河から遠征隊が持ち帰ったという!

ドース そうです。我が盟主が、現役最相の時、大マジェラン銀河に遠征隊を派遣しました。

アンセルム 存じております。わたくしも、当時のデマーゼル閣下が、どのような動機で大マジェラン銀河に向けて遠征隊を派遣されたのかずっと謎の一つと考えて来ました。
 実物が見られるとはホントに驚いております。
 そしてハリ・セルダンの首相の時、40年で遠征事業は中止になって、この銀河に戻って来た。

 それで、差し支えなければ、その経緯について?

ドース 我が盟主に当時の皇帝は、ある疑いを持ったためです。

ミーター どのような疑いですか?

ドース デマーゼルの失脚を画していた、反対派の陰謀です。皇帝の他方の側近らが、デマーゼルについて当時非合法のロボットであるという嫌疑を皇帝に吹き込んだのです。

 それで我が盟主のマジェラン銀河への計画は頓挫し、次期首相のハリ・セルダンは、デマーゼルの立場がより不利にならないために派遣隊の銀河帰還に同意しなくてはならなかったのです。

ミーター そんな事情があったんですね、あのトランターで。

ドース 結局、後に盟主は、当時の結末は結果としてよかったとの判断に至りました。

アンセルム それで、その新規巻き返しの時期を今日(こんにち)に持ち越したのですね。

ドース おっしゃる通りです。
 今に至って、すべての環境が整いました。

 まず、今ご説明いたしましたように、第一次派遣隊を賢明なあなた様に率いていただきたいと思います。

 漂泊のシンナック人の遺産を引き継ぎ、偉大なルエリスのご加護を信奉されておられるあなた様にその任をお委ねできると言うものです。

アンセルム 過分な申し出、痛み入ります。
 喜んでこの任、銀河人類の新しい展開のためにお引き受けいたします。

ミーター ドース様、それに、わたしも参加が許されるのですね?

ドース ミーターさん、ミーターさんには残念ですが、先ほど申しましたように、ペイリーさんともう一つの残された大切な任務がありますよ。

ミーター 俺は行けないって?







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