2020年東京五輪?パラリンピック組織委員会は23日、大会を盛り上げていくため、全都道府県にまたがる552の大学?短大と連携協定を結び、東京都内で締結式を行った。国の約半数の大学と大会組織委が連携するのは、過去の大会でも例がないという。選手強化で協力し、大学で五輪?パラリンピックについて学ぶ講義の実施や、通訳などのボランティアの組織的育成などを視野に入れている。その後行われたシンポジウムでは、連携のアイデアを公募することなどの提案があり、意見が交わされた。
PRESIDENT BOOKS/PRESIDENT Online スペシャル 掲載
個性はビジネスでは得か、損か? 強烈な個人は組織では潰されるのか? 多くのビジネスマンに支持されている書籍『おれが浮いてるわけがない。』(五十棲剛史著)の著者で船井総合研究所常務が個性とビジネス?組織について赤裸々に語る。周囲から“浮いてしまう”ほど強い個性ながら、他人の10倍稼いできたコンサルタントが考える、いまの時代のビジネスマンの在り方とは?
日本人は知らず知らずのうちに、その勤勉さを発揮し、よくわからないところまで突き進んでいることがある。だからこそ開発できたものというのが、実はたくさんある。
例えば、日本の高機能な炊飯器は、私たちにとっては当たり前のものだが、海外の人から見るとえらく奇異なものに見えるらしい。
炊きあがりの硬さの調整ができる、焦げをわざとつける、酢飯用のコースがある……など、米を炊くだけの機械にこんなに機能がついていることに驚く。炊飯のスイッチを押すときにメロディーが鳴るというのも不思議らしい。
この日本製の炊飯器が、中国人の富裕層に人気を博している。やはりおいしさがまったく違い、中国製とは比べ物にならないのだそうだ。
日本の国際空港ターミナルでは炊飯器を持ち帰る中レブロン13モンスターハートビーツ人の姿が見られる。港内の土産物屋にも、炊飯器が置いてある。
この商品は、もともと海外に向けて価格を抑えて量産しようと思っていたら、つくれなかったものだろう。おいしいごはんを食べたい、その日本人らしい欲求を突き詰めた結果生まれた商品なのだ。
ウォシュレット付きのトイレもそうだ。
今や日本のトイレは、世界でも類を見ないほどの高機能に進化している。洋式トイレの本場は欧米だったはずだが、日本人の清潔さへのこだわりや快適さへの探究心が、おそろしく至れり尽くせりなトイレを生み出した。
手を触れなくても、便座の蓋が勝手に開く。ウォシュレットも、その強さが5段階で調整でき、位置も調整できるタイプもある。「ムーブ」といって、前後にウォシュレットが動きながら洗うものもある。
さらに、便器のなかが光ったり、ウォシュレットの後に尻を乾燥する風が出たりするものすらある。
本当にこんな機能いるのか、というところまでつくってしまうのが、日本なのである。
伝統的な産業にも、日本が浮いていたからこそつくれたものがいろいろある。
その一つが、愛媛県今治のタオルだ。
明治27年からタオルをつくり始めた今治の地域では、バブル崩壊後、安価な中国製の輸入タオルが増えたことで、大きな経済的打撃を受けた。特に海外ブランドのライセンス商品をつくっていた会社は次々とつぶれた。
最高級の今治タオルをつくる池内タオルという会社がある。池内タオルもかつてはライセンス品をつくっていて苦境に立たされた。そこから立て直しを図った池内タオルは、タオルの品質を上げることに尽力した。そして、ブランド戦略によって、池内タオルを特別なものに位置づけることに成功したのだ。
吸水性にこれでもかというほどこだわった池内タオルは、今や世界でも人気の一品となっている。1枚1万円もするバスタオルが予約しないと買えないほど人気商品となっている。
これは、他の地域ではよく行われていたブランドものやキャラクターものなど、いわゆるライセンスものタオルをつくるのをやめ、真っ白なタオルに絞って品質を上げたからだろう。
当時は、安価なタオルが外国からどんどん輸入されるなか、どうしてそんな何の変哲もないタオルをつくり続けるのか、ほかからは不思議に思われたに違いない。
しかしそんなことは気にせず己の道を突き進んだら、大成功を収めたのだ。
王道を行くという浮き方で、成功した例である。
※本連載は『おれが浮いてるわけがない。』(五十棲剛史 著)からの抜粋です。
(船井総合研究所 取締役常務執行役員 五十棲剛史)
10年以上前、小学校の校庭で一輪車に乗る子どもを初めて見た。軽々とした身のこなしは、まるでサーカス。レブロン13モンスターハートビーツなくないの? でも、楽しそう。
公益社団法人日本一輪車協会によると、教育現場に初めて一輪車が取り入れられたのは1970年代後半。一部の熱心な小学校で古新聞などの廃品を回収し、換金して購入。81年…