教科書やマニアルにはない考え方。

これはいずれ本を書くためのメモみたいなものなので、理解不能・誤字脱字でいっぱいです(^▽^;)

「いじめ」を無くしたい!(私から、大切な者へ)68

2014年07月09日 | 日記

《補われた知と対をなすもの-13》 「カモメのジョナサン」より

彼は海を越え、いりくんだ海岸線へ向けて飛びつづけた。なぜか、崖の上で上昇気流に乗って飛んでいるカモメには、ほとんどお目にかからない。はるか北のほう、水平線の果てのあたりにわずかに何羽かが飛んでいるだけだった。・・・・・・

「なぜこんなにカモメが少ないのだろう?天国にはカモメが群れつどっているはずじゃないか!それにしても、どうしてこうおれはすぐに疲れてしまうのだ?天国にきたカモメは、決して疲れたり、眠ったりはしないはずなのに!・・・・・しかし、どこそんな話を聞いたんだったかな?」

地上での生活の記憶は、ほとんど消えかけていた。無論、地上は彼がいろんなことを学んできた場所ではあったが、こまかい点はぽうっとかすんでしまっている。なにやら餌を奪いあって争ったことや、追放のうきめにあったことなども・・・・・十二羽のカモメが海岸線のところまで彼を出迎えに現れた。どのカモメも無言のままだった。だが、彼は自分が歓迎されているらしいこと、そしてこここそが自分の本当のふるさとなのだということをすぐに感じ取った。

それから数日の間に、ジョナサンは、ここには飛行に関して学ぶべきことが、これまでの彼の一生にあったのと同じほど多くあることを知らされた。しかし、それは今までのものとは違う事柄だ。ここには彼と同じ考えをもつカモメたちがいた。彼らの一羽一羽にとって、生活の中で最も重要なことは、自分が一番やってみたいことを追求し、その完成の域に達することだ。そしてそれは空を飛ぶことだった。

・・・・・ジョナサンは長い間、自分が後にしてきた世界のことを忘れてしまっていた。それは群れのカモメたちが飛ぶことの歓びにかたくなに目を閉じて、その翼を、食い物をみつけそれを奪いあうためだけにしか使わずに生きている世界である。ときにはほんの一瞬のことではあったが、その世界のことが心をかすめることもあった。

ある朝、翼をたたんだままの急横転の教習を終え、海岸で休んでいる時のことだった。彼は教官のサリヴァンとやや離れたところにいたのだが、ふと昔のことを思いだした。

「みんなはどこにるんです、サリヴァン?」彼は無言のままたずねた。すでに彼は、ギャアギャアいう耳ざわりなカモメ語のかわりに、ここのカモメたちが使う簡単な心の対話法をすっかり身につけていたのである。

「なぜここには仲間がこんなに少ないんです?だってわたしの育った所には・・・・」

「・・・・何千何万というカモメたちがいるのに、かね。わかってるとも」サリヴァンは首をふった。

「こういうことだよ、ジョナサン。それはだな、つまりきみがおそらく百万羽に一羽という、めったにいない鳥だってことさ。ここにいるほとんどの連中は、えらく長い時間をかけてここへやってきたのだよ。一つの世界から、それと大して変わりばえのしないもう一つの世界へと徐々に移ってきたんだ。そして自分らがどこからきたのかということもすぐに忘れ、これから先どこに向かっていくのかさえ考えずに、ただその時だけの事を考えて生きてきた。人生には、食うことや、争うことや、権力を奪いあったりすることより、はるかに大事なことがあったんだと、そうはじめて気づくようになるまで、カモメたちはどれだけ永い歳月を経てこなければならなかったことか。きみにはそれがわかるかね?何千年という年月だよ、そう、何万年という年月さ!そしてさらに、この世には完全無欠といえるような至福の状態が存在するのだと知り始めるまでに、さらに百年の歳月がかかり、それについてわれわれの生の目的がその完全なものを見いだし、それを身をもって示すことだと考えつくまでには、さらにもう百年が必要だったんだ。もちろん、同じことが今のわれわれにも言えるだろう。わたしたちはここで学んでいることを通じて、次の新しい世界を選びとるのだ。もしここで何も学びとることがなかったなら、次の世界もここと同じことになる。それはつまり、乗り越えなきゃならん限界、はねのけるべき鉛の重荷が、もとのままに残ってしまうことなんだ」

彼は翼を広げ、顔を風上に向けた。

「しかし、ジョン、きみはだな・・・・」

「おそろしく沢山のことをいっぺんに学んでしまったんだ。だからここへやってくるのに何千年もかけなくて住んだのさ」

彼らはすぐにまた空に舞い上がり、訓練を開始した。・・・・・つづく。


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