NPO法人 滝山城跡群・自然と歴史を守る会 公式ブログ

八王子市認定 滝山観光おもてなしボランティアガイド団体「ウジテラーズ」滝山城跡の下草刈りを毎月実施しています

2019年3月17日 滝山城跡景観回復作業 「入っちゃいけない場所を整備したって意味ないじゃん」

2019-03-21 21:03:00 | 下草刈り日誌
NPO法人滝山城跡群・自然と歴史を守る会 毎月第3日曜日の定例活動、
滝山城跡の景観回復作業を実施しました。
タイトルが不平不満をぶちまけてそうな・・・
「中ノ丸」集合、下草刈りをしに大勢のオジサンが集まりました(若い人もいますよ)。
SNSを通じて本会の活動を知った方にも参加していただきました。


下草刈りの主力は刈り払い機、
会の刈り払い機5台と個人所有のもの2台、
今回合わせて7台が稼働できるので作業効率UP期待
刈り払い機のエンジンの調子をチェック、
各自それぞれの道具を持ち装備が整ったら作業場所に移動

車を停めてありますが公園内は許可を得た車両しか乗り入れできません
車でお越しの際は滝山観光駐車場をご利用ください。

立派な「引き橋」
当時はどんな橋だったのでしょうか・・・


今回の作業場所は、
昨年12月にも実施した本丸虎口から弁天池に降りていく通路、
そうです、
あの「通行禁止」の立て札がある立ち入り禁止エリアです。
「入っちゃいけない場所を整備したって意味ないじゃん」
言われるかもしれませんんが
この場所にこだわる理由があるのです。
今は立ち入り禁止でも
滝山公園の整備された安全な園路として公開できることを目標に
整備をすすめています。
ここは本丸直下ということもあり、
城の遺構的にも櫓台跡があったり興味深いエリアです。
そんな訳で気持ちも「本気モード」になります(いつも本気ですよ)。

前置きが長くなってしまいました。
今回の作業成果をご覧ください。通行禁止エリア入口です。


通行禁止の立て札の先を右に曲がったところです。
昨年12月の作業が中途半端な状態でした。
まずは本丸直下一段めの腰曲輪から。
【作業前】


【作業後】通路は整備された状態でしたので右側斜面部分を実施。


前回中途半端にやり残したトラ刈りになっているここと・・・


それからここも・・・7台の刈り払い機をフル活用
この先には竪堀があり、その向こう側は「出丸」です。


本丸直下一段めの腰曲輪の斜面を午前中に終了。


刈り払い機7台での作業はやはり効率が上がりました。
本丸の輪郭がクッキリと出現。


そして本丸 土塁の上も刈ったので・・・


本丸からの景観もよし。
滝山城に来た際はこの土塁の上に立って下を見おろしてくだい、
城的に「絶景じゃ!」


虎口部分の形状がよくわかるようになりました。


昼の休憩をはさんで午後からは一段めと二段め曲輪の間の斜面。
【作業前】傾斜角度があります。
下からだとそうでもないのですが、上から見ると高度感があります。
「できるかな・・・大丈夫かな・・・」という声が聞こえた。


【作業後】
写真で見ると斜面に緑があった方が立体感がありいいような気もするが


全体的な景観を見てみましょう、確かに急傾斜だ。
【作業前】篠竹が斜面を埋め尽くしています。
刈払い機部隊「横一列に整列!」上方向に刈り上がりました。


【作業後】30~40分程度で斜面を刈ることができました。


二段めの曲輪も通路としては比較的歩きやすくいい状態ですが、
実は、頭上に大きな枯れ枝が別の木に引っ掛かり
落ちてくるかもしれない危険箇所があります。
今回はこれを除去できていません。
こういった他にもあるかもしれない危険要素を除去しないと
安全な園路として公開することはできません。


この斜面をもう少し近寄って見てみます。
斜面の奥、張り出して少し高くなったところ、「何でしょうね?」
この部分は特に傾斜があるので
体力・慣れ・気持ちが入らないとできない。
滝山城を愛する気持ちが体を動かす。
ここはそれら全てを備えた精鋭K君にお任せ。
通路はこの先弁天池方面です。
【作業前】


【作業後】
足を滑らせながらも、ふくらはぎの筋肉をパンパンにさせて
体勢を整えながらの作業です。
バランスを崩そうものなら大変です、下まで転がり落ちてしまいます。
個人的にはこの急斜面での作業、登山のいいトレーニングになると思いやっています。


【作業前】反対側から見たところ


【作業後】左奥の高台は櫓台跡といわれています。


二段めと三段めの曲輪はあまり高低差がないのですが
少し低くなっているのでとりあえず三段めの曲輪としておきます。


三段めの曲輪から更に四段めの曲輪への右側斜面
四段め曲輪の前は沢です。
本丸虎口から四段めまで通路として続き、
四段めの曲輪から沢の向こう側 小宮曲輪に向けて橋が架かっていたといわれています。
小宮曲輪側の地形を見るとそれが納得できます。
こちら側の沢沿いには土塁があります。


三段めの曲輪から見上げると本丸の土塁まで見えるようになりました。


櫓台跡、いい形してますよね~


四段めの小宮曲輪に向けて橋が架かっていたといわれる場所から櫓台跡が見えます。
(写真中央少し上の小さく人が写っている場所)
つまり櫓台からもこの場所を監視・狙うことができるということです。
この櫓台跡に立ってみるとよくわかりますが、すぐ下の虎口はもちろん
本丸への通路全て見渡すことができる重要な役割を果たしていることがわかります。
昔の人には普通に見えたであろうこの距離も
現代人の視力ではこの離れた距離をよく見える人は少ないでしょうね。


作業終了後に本丸の土塁の上から見おろしてみました。
各曲輪の角々を刈ったので曲輪の輪郭が浮き出て下まで見えるようになりました。
(この写真ダメ、分からないですよね)


虎口部分【作業後】
作業が思いのほかはかどり達成感あり
山登り好きの自分がいつも思うのは、
滝山城の下草刈りと山登り、キツイのはどっち?
本気でやったら滝山城の下草刈りの方がキツくて疲れます。
1~2日後位は体のどこかに少しダメージが残るし、
今回みたいな急斜面の下草りやった日の夜は足がつることがありますよ
「まだまだトレーニング不足ということかな」

キレイになるとなお更ここから先行きたくなりますよね。
いつになるかわかりませんが、
ここから先の通路が公開できるように今後も整備を進めていきます。

滝山城の下草刈りはキツイなんてこと書いたら
ボランティアに参加してもらえなくなっちゃうかな?
でも楽しくやっていますので気軽に参加してくだいね
体を鍛えたい人どうぞお越しください。


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