台風禍の公園の野菊

　晴れ。歴史家小林計一郎氏の「善光寺平」(角川文庫)の姥捨て伝説のつづきを読む。善光寺の歴史から境内の案内、釈迦涅槃像、納骨堂・五輪塔、伝説、年中行事紹介に到るまでじつに詳しく一茶を含め民衆が心のよりどころとしてきた善光寺を知ることができる。パラパラ見る観光ガイドブックとは違う。じっくり読もう。つぎは川中島の古戦場の話。お昼はキノコパスタ。

　午後、服部緑地公園へ。豊中緑化リーダー会・生態観察同好会のフィールドワーク。メンバー9人がM先生の指導のもと、紅葉したアメリカフウの観察からスタート。「葉の形をだれにも分かるように説明して下さい」「花はどこに付きますか」。「５裂している」とか「葉柄が長い」とかいろいろ飛び出すが花の付くところになるとみんな沈黙。けっこう難しい質問だった。さて、つぎは、とナンキンハゼ、クスノキ、ヤマモモ、トベラ、シナサワグルミ、ハンノキ、ケヤキ、エノキなど…を観察し全員が木ごとにどうわかりやすく葉の形や花の付き方説明するか、宿題をいただいた。

　ユーカリやプラタナス、アカマツなどの何十年と生きてきた大樹があちこち倒木したままだった。気弱な愚老には耐えられない無残さだった。荒れ草のなかのヨメナの群生に心安らいだ。写真は上下とも服部緑地公園内のヨメナ。
　　　　　　　　　　荒れ草のなかにひときわ野菊かな　昇龍子