診療所で、老老介護の患者に何組も出くわした。女長寿社会とはいえ、車イスの人が女性の場合もある。介護するのは爺である。妻を診てもらいついで自分も診てもらい、支払いを済ませて、薬局で別々のクスリをもらって車イスを押して帰りなさった。白髭の好々爺だった。妻は甘えてなにやら言葉を発していたが爺さんは怒りもせずただ優しく頷くだけだった。八〇の坂に近づき、ふと、わが身のことを思った。日頃のうっぷんからそんな紳士のような振る舞いができるかな。わが輩が自分の目のチクチクピリピリを堪えているのに、ごちゃごちゃ言うなと応答しかねない。夫婦愛なんて最期まで続くもんかね。写真上=千里東町のアガパンサス 下=上新田4丁目公園のエラブユリ。
蝉のごとぽっくり生きたし葉隠に
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ノーやん
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